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20世紀絵画 モダニズム美術史を問い直す

光文社新書 234

出版社名 光文社
出版年月 2005年12月
ISBNコード 978-4-334-03334-7
4-334-03334-2
税込価格 1,045円
頁数・縦 366P 18cm

商品内容

要旨

私たちは、ある絵画作品に出会い、そこに何が描かれているかを「再認」しえたとき、その絵を「わかる」という。しかし、なぜそれほどまでに私たちは絵を「わかろう」とするのだろうか?20世紀に描かれた絵画は、それ以前の絵画が思いもしなかった無数の認識をその背景に持っている。そして、絵とは具象/抽象の如何にかかわらず、作家のアイデンティティ、或いは民族のアイデンティティと深く結びつき、時代を映す鏡となり、私たちの「鏡像」となっているのだ。本書では「具象/抽象」「わかる/わからない」の二元論に終止符を打ち、“旧東独美術”も視野に収めた新しい解釈パラダイムを提案する。

目次

序章 『モナリザ』も『黒に黒』もわからない?(わからないから嫌い?
新たな謎 ほか)
第1章 抽象絵画の成立と展開(平べったい裸婦―マネ『オランピア』
行く川の流れは絶えずして―モネ『陽を浴びる積み藁』 ほか)
間奏 “旧東独美術”の見えない壁
第2章 具象絵画の豊饒と屈折(風景の形而上学―ベックリン『死の島』
揺れる自意識―ムンク『叫び』 ほか)
終章 「わかる」ということ(「わかる抽象」と「わからない具象」
『ニュルンベルクのマイスタージンガー』 ほか)

おすすめコメント

20世紀に描かれた絵画は、それ以前の絵画が思いもしなかった無数の認識を背景に持っている。<旧東独美術>を視野に収めた、新しい美術案内。

著者紹介

宮下 誠 (ミヤシタ マコト)  
1961年東京都生まれ。國學院大學文学部教授。バーゼル大学大学院博士課程単位取得博士論文執筆資格取得退学、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。専攻は20世紀西洋美術史、美術史学史、画像解釈学、一般芸術学。パウル・クレーに関する論考が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)