• 本

明治の国際人・石井筆子 デンマーク女性ヨハンネ・ミュンターとの交流

出版社名 新評論
出版年月 2014年10月
ISBNコード 978-4-7948-0980-3
4-7948-0980-8
税込価格 2,640円
頁数・縦 239P 19cm

商品内容

要旨

明治期にヨーロッパへの女子留学生として脚光を浴び、皇室に重宝されながら称賛に値する人生を送り、知的障害者教育の世界でも意義深い事業を成し遂げていたにもかかわらず、なぜか「無名の人」と呼ばれている筆子。日本における婦人教育の発展と、女性の自立に貢献することを夢見たにもかかわらず、日の当たらない場所で縁の下の力持ちになることを選んだ筆子。苦難が多かった筆子の人生において支えになったのはキリスト教であり、夫の石井亮一であったと思われるが、実は、地球の反対側で、筆子の不幸な身を心配してくれていたデンマーク婦人ヨハンネ・ミュンターがいた。ヨハンネの回想記『日本の思い出』(1905年)などの新史料に光を当てることで、筆子の若く溌剌としていた知られざる日々を蘇らせ、世界的な視野で婦人教育の問題を思い描いていた筆子の様子を紹介した。

目次

第1章 鹿鳴館―和装の通訳婦人
第2章 渡辺筆子の娘時代
第3章 小鹿島果との結婚と女子教育
第4章 ヨハンネ・ミュンターの日本滞在
第5章 ヨハンネの回想記『日本の思い出』から
第6章 回想記『日本の思い出』に描かれている筆子
第7章 筆子の打ち明け話―親密の時
第8章 その後の筆子
第9章 帰国後のヨハンネ
第10章 ヨハンネの手紙と筆子の返事

著者紹介

長島 要一 (ナガシマ ヨウイチ)  
1946年東京生まれ。コペンハーゲン大学異文化研究・地域研究所DNP特任研究教授。日本・デンマーク関係史のほか、森鴎外、アンデルセンの研究者・翻訳家としても知られる。第3回森鴎外記念会賞、第31回日本翻訳出版賞、2002年コペンハーゲン大学最優秀教師賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)