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愛しの座敷わらし 上

朝日文庫 お64−1

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2011年5月
ISBNコード 978-4-02-264607-1
4-02-264607-1
税込価格 616円
頁数・縦 293P 15cm
シリーズ名 愛しの座敷わらし

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 荻原作品の笑いのシャワーは、健康に良いですよ

    実質的な左遷と解釈できる転勤で、晃一の家族5人は、それぞれが内面に問題を抱えながら、片田舎の築百年も経とうという古びた家に引っ越しします。読者は、座敷わらしを介在にした家族5人のそれぞれの再生を、笑いのシャワーを浴びながら読むことになります。特に、晃一の小学4年生の長男智也と座敷わらしの交流はなかなかいい味がでていて、読者にほのぼのとした充足感を与えてくれます。
    荻原浩の作品には、「オロロ畑でつかまえて」に始まるユーモアのセンスあふれる作品と、「明日の記憶」のように大きく作風の違う作品がありますが、どちらも味わっていただきたいものです。(mogi)

    (2011年6月10日)

商品内容

要旨

食品メーカーに勤める一家の主・晃一の左遷から、田舎の古民家に引っ越した高橋家。夫の転勤に辟易する史子、友達のいない長女・梓美、過保護気味の長男・智也、同居の祖母は認知症かも知れず…しかもその家には、不思議なわらしが棲んでいた。笑えて泣ける、家族小説の決定版。

おすすめコメント

父親の左遷で東北の片田舎に引っ越した高橋一家。家に居場所のない夫、不平ばかりもらす妻、いじめにあっていた娘、気弱な息子、認知症の気配がある祖母……お互いを思う気持ちはあっても、すれ違いばかりでバラバラだった家族が、引っ越し先の古民家に棲みついていた「座敷わらし」との出会いをきっかけに、その絆を取り戻してゆく、心温まる希望と再生の物語。待望の文庫化!

著者紹介

荻原 浩 (オギワラ ヒロシ)  
1956年埼玉県生まれ。1997年、第10回小説すばる新人賞を受賞、98年に『オロロ畑でつかまえて』でデビュー。2005年『明日の記憶』で第18回山本周五郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)