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証言のポリティクス

出版社名 未来社
出版年月 2004年3月
ISBNコード 978-4-624-01166-6
4-624-01166-X
税込価格 2,420円
頁数・縦 215P 20cm

商品内容

要旨

哲学と政治の交叉するところで、何が真に問題となっているのか―。激変する世界のなかで、ときに論争に応じ、情況に積極的に介入した哲学者・高橋哲哉の犀利かつ粘り強い思考と運動の軌跡。

目次

エウリュディケーの声―『ショアー』と性的差異の痕跡
トラウマと歴史―アブラハム・ボンバの沈黙について
記憶の回帰と証言の時代―フランスの“戦争の記憶”についてのノート
「人道に対する罪」をめぐる「法‐外」な二つの試み―南アフリカ「真実和解委員会」と「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」をめぐって
何が直前に消されたか―NHK「問われる戦時性暴力」改変を考える
「歴史の他者」が「正義」を求めるとき―「歴史のヘテロロジー」への問い
爆心地に立つ天皇―ナショナルな「記憶」の(再)編成をめぐって
戦争主体としての国家・国民―靖国問題覚書
錯認の構造―日朝問題によせて

出版社・メーカーコメント

2000年以降の著述を集成した批評集。さらに深められた『ショアー』論の新展開にはじまり、女性国際戦犯法廷や「慰安婦」問題をめぐる介入的発言、そして、近年、焦眉の懸案事項となりつつある政治の諸問題(天皇制、憲法、国旗・国歌、靖国、日朝関係……)に対する原論的批評まで、哲学的思索に裏打ちされた《他者への応答》が、ポリティクスの火中で、その真価を見せる。声、ジェンダー、証言、記憶、国家、ナショナリティ、歴史、正義、他者……。哲学と政治の交叉するところで、それぞれの案件において、何が真に問題となっているのか──。なし崩し的に「戦時」への針路を辿る現今の政治情勢に抗すべく、ときに論争に応じ、ときに法廷に立ち、状況に積極的に介入した「哲学者・高橋哲哉」の、犀利かつ粘り強い思考と運動の軌跡。哲学の前線──たたかう言葉たちは、ここにある。

著者紹介

高橋 哲哉 (タカハシ テツヤ)  
1956年生まれ。1978年、東京大学教養学部教養学科フランス科卒業。1983年、東京大学大学院哲学専攻博士課程単位取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)