
メタフラシス ヘルダーリンの演劇
ポイエーシス叢書 51
出版社名 | 未来社 |
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出版年月 | 2003年10月 |
ISBNコード |
978-4-624-93251-0
(4-624-93251-X) |
税込価格 | 1,980円 |
頁数・縦 | 155P 20cm |
商品内容
要旨 |
狂気の淵に沈む前夜、ヘルダーリンは、なぜソフォクレスに向かったのか。ギリシア悲劇の翻訳(メタフラシス)をつうじて、何と格闘していたのか。精緻なテクスト読解によって現代フランス哲学の最前衛がドイツ近代最大の詩人の核心に迫る。悲劇の条件と近代の閾を問い直す原著所収の二論文に加えて、ハイデガーやアドルノなどによるヘルダーリン受容の哲学史を再検討する論攷を追加収録。 |
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目次 |
メタフラシス |
出版社・メーカーコメント
ドイツ近代最大の詩人ヘルダーリンが、狂気の淵に沈む前夜の数年のあいだに取り組んだのは、演劇、とりわけギリシャ悲劇・ソフォクレス(『オイディプス』『アンティゴネー』)の読解とドイツ語訳の作業であった。晦渋さのきわだつ、問題提起的なその翻訳(「メタフラシス」とは古典ギリシャ語で「翻訳」)の、仏語訳を手がけた哲学者ラクー=ラバルトが、ヘルダーリンの〈演劇〉を論じる。原著所収の2論文(「メタフラシス」「ヘルダーリンの演劇」)に加え、『ヘルダーリン詩集』の仏訳へ寄せた序文を併載。精緻な哲学的読解によって、演劇の可能性を再審に付すと同時に、〈悲劇〉を通じて〈近代〉とは何かを問い直す。『近代人の模倣』(みすず書房)、『ハイデガー――詩の政治』(藤原書店)などにつらなるラクー=ラバルトのヘルダーリン論のうち、演劇に焦点をあてた重要書。