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放射能汚染が未来世代に及ぼすもの 「科学」を問い、脱原発の思想を紡ぐ 女性の視点によるチェルノブイリ25年研究

出版社名 新評論
出版年月 2012年3月
ISBNコード 978-4-7948-0894-3
4-7948-0894-1
税込価格 1,980円
頁数・縦 222P 19cm

商品内容

要旨

本書はチェルノブイリの未来世代への放射線健康影響について、女性の視点で研究を重ね、フクシマ事故の起きたその年にたどり着いたひとつの「仮説」を紹介する。原発事故による子どもたちの健康影響はなぜ世界に正しく伝わらないのか。「国際原子力村」の科学者たちによる健康影響過小評価の歴史を検証し、今日の科学文明の意味を問う。

目次

1章 生命と健康―「科学を問う」ということ(自分史から―「科学を問う」ことを学ぶ
生命の視座
生態系汚染と生殖健康(リプロダクティブ・ヘルス)
「生態学的安全」を問う)
2章 放射能汚染が未来世代に及ぼすもの(チェルノブイリの未来世代に何が起ころうとしているのか―手探りの調査から「仮説」までの研究アプローチ
仮説ポスト・チェルノブイリ世代の非ガン疾患増加に対する放射線影響―エピジェネティクスの観点から)
3章 チェルノブイリ健康研究からフクシマを問う(チェルノブイリ二五周年国際会議場に飛び交った「フクシマ」の声
チェルノブイリ事故の衝撃と女性たち
「国際原子力村」はチェルノブイリ事故の健康影響を如何に評価してきたか
告白―私たちが現地調査の中でぶつかった研究上の問題点
フクシマの現在(二〇一一年一二月)を問う
まとめ―チェルノブイリ健康研究における二〇一一年の新しい知見と提言)
4章 3・11以後、「脱原発の思想」をあらためて紡ぐ(原発利用の選択に「倫理」はあるか
モスクワ会議へのメッセージ
私たち世代にとって原発とは何か―生態学的倫理をめぐって
科学文明の転換点に立って、「脱」の新しい思想を紡ぐとき
一五歳の少女の声から)
結 伝え続けたい言葉

著者紹介

綿貫 礼子 (ワタヌキ レイコ)  
サイエンス・ライター。専門は環境学、平和研究、エコロジー。東京薬科大学卒業。「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク代表。2012年1月30日歿
吉田 由布子 (ヨシダ ユウコ)  
千葉大学卒業。「女性ネットワーク」事務局長
二神 淑子 (フタガミ キヨコ)  
愛媛大学卒業。キエフ大学大学院国際関係学部修了。「女性ネットワーク」副事務局長
サァキャン,リュドミラ (サァキャン,リュドミラ)   Саакян,Людмила С.
モスクワ大学日本語科卒業。「女性ネットワーク」スタッフ。現在、ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社国際放送部門「ロシアの声」勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)