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定本災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか

亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ 3−14

出版社名 亜紀書房
出版年月 2020年10月
ISBNコード 978-4-7505-1662-2
4-7505-1662-7
税込価格 2,860円
頁数・縦 505P 20cm

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要旨

大地震や台風・洪水、あるいは無差別テロなど、多くの人命が失われる大災害に突然見舞われた時、人々はパニックに陥り、盗難や食べ物の奪い合いなどが起こると思いがちだ。しかし実際には、どんなに悲惨な状況でも人々は助け合い、絆を確かめ合う行動がしばしば見られる。それはなぜなのだろうか。原書が2009年、日本語版が2010年に刊行され、ロングセラーとなった書籍の「完全版」である本書は、大災害が発生したときに、人々が自発的に相互扶助の秩序を作り上げるメカニズムを、多数の事例をもとに明らかにする。取り上げられるのは、1906年のカリフォルニア大地震、ニューオーリンズの巨大ハリケーン、9.11テロといった米国の災害。たとえば2001年の「9.11テロ」は、米国民のイスラムへの憎悪を増幅させたとされているが、現地では、人種の壁さえ越えた仲間意識と信頼でつながった一種の「パラダイス」「ユートピア」が出現していたという。本書にはその興味深い詳細が、ドキュメンタリータッチで描かれている。著者は、1961年生まれの作家・歴史家・アクティヴィスト(活動家)。カリフォルニア州に育ち、環境問題や人権、反戦などの政治運動に参加。『River of Shadows』で全米批評家協会賞、マーク・リントン歴史賞を受賞。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年11月6日]

商品内容

要旨

災害時になぜ人々は無償の行為を行うのか?そのとき、なぜエリートはパニックを起こし、人々は自発的な秩序をつくり上げるのか?1906年のカリフォルニア大地震から、ニューオーリンズの巨大ハリケーン、9.11テロまで、危機の最中に現れる人々の自発的な相互扶助のメカニズムを追った、珠玉のノンフィクション。旧版での抄録部分、原注などを完全収録した決定版。

目次

プロローグ 地獄へようこそ
第1章 ミレニアムの友情:サンフランシスコ地震
第2章 ハリファックスからハリウッドへ:大論争
第3章 カーニバルと革命:メキシコシティ大地震
第4章 変貌した都市:悲嘆と栄光のニューヨーク
第5章 ニューオーリンズ:コモングラウンドと殺人者
エピローグ 廃墟の中の入り口

著者紹介

ソルニット,レベッカ (ソルニット,レベッカ)   Solnit,Rebecca
1961年生まれ。作家・歴史家・アクティヴィスト。カリフォルニア州に育ち、環境問題や人権、反戦などの政治運動に参加。1988年より文筆活動を始め、『River of Shadows:Eadweard Muybridge and the Technological Wild West』で全米批評家協会賞、マーク・リントン歴史賞を受賞
高月 園子 (タカツキ ソノコ)  
翻訳者・エッセイスト。東京女子大学文理学部卒業。英国在住歴25年(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)