[要旨]
命とともに古めかしい帆船を波間に。かれらは白い貝のネックレスと赤い貝のブレスレットを握りしめながら、命がけの海のたたかいに出ていく。
[目次]
自然のままの強い風景(激流が育てるラオスの逞しい少年;主人は店の中で食事。食べ終わるまでこうしてじっと待っている。 ほか);旅先で出会う不思議たち(宇宙ロケット発射並みに緊張するマイナス55度の小便;氷河探索の途中で見た「貸しアイゼン屋」 ほか);たくましくて美しい人々(「燃料費ゼロ」太陽の国の素晴らしい発明品;巡礼助ける62歳“老婆”の喜び ほか);ありのままの人々がいた(ミャンマーのうらやましい納涼ノロノロ列車;モンゴルで出合った「六つの目玉」 ほか);驚きと魅惑の日々(南の風に誘われて;恋あり転覆あり命がけで次の島へ ほか)
数々の“シーナ紀行節”を奏でてきた著者。今回の語り口も絶好調! 食と風景、そして人々の生活などの世界は、すべて切り口が違い、新鮮な感動を与えてくれる。ずっと泣いている子どもを丸洗いするお母さんなどたくましくて美しい人々や、旅先で出合う不思議たちが描かれる。恋あり転覆ありの命がけの「海の駅伝」話などのほか、愉快な話満載!
椎名 誠
(シイナ マコト)
1944年東京生まれ。作家。私小説、SF、紀行文、写真集など、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)