[要旨]
映画、マンガ、アニメ、ゲーム、テレビドラマ、ウェブサイト―活字で書かれた小説でなくても、現代文化では様々なメディアを通じて物語が発信され、受容されている。多様な表現ジャンルの価値がフラットになるいま、小説が受容者を獲得し拡張する可能性やサバイブする戦略を、多角的な視点から明らかにする。
[目次]
第1部 拡張する現代小説(現代文芸とキャラクター―「内面」の信仰と呪縛;キャラクター化される歴史的人物―「キャラ」としての天皇・皇族の分析から;霊感少女の憂鬱―ライトノベルと怪異;「太宰治」の再創造と「文学少女」像が図示するもの―『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズ);第2部 創作空間としてのメディア(遍在するメディアと広がる物語世界―メディア論的視座からのアプローチ;三つのメディアの跳び越え方―丸戸史明『冴えない彼女の育てかた』を例に;学校図書館とライトノベルの交点―ライトノベルは学校図書館にどのような可能性をもたらすのか);第3部 文化変容とジェンダー(ライトノベルは「性的消費」か―表現規制とライトノベルの言説をめぐって;「聖地巡礼」発生の仕組みと行動;少女小説の困難とBLの底力;繭墨あざかはなぜゴシックロリータを着るのか―衣装で読み解くライトノベルのジェンダー);座談会 ライトノベル研究のこれまでとこれから
多様な表現ジャンルの価値がフラットになるいま、小説にはどのような可能性があるのか。ライトノベルの方法や様式を検証し、メディアミックスのあり方、図書館や教育での小説の位置、ジェンダーや2・5次元との関係性などを照らし出す。小説が現代の多様な文化のなかで受容者を獲得し拡張する可能性、サバイブする戦略を、多角的な視点から解き明かす。
大橋 崇行 (オオハシ タカユキ)
作家。東海学園大学人文学部准教授。専攻は日本近代文学
山中 智省 (ヤマナカ トモミ)
目白大学人間学部専任講師。専攻は日本近代文学、サブカルチャー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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4-7872-9255-2
小説の生存戦略 ライトノベル・メディア・ジェンダー
大橋崇行/編著 山中智省/編著
青弓社
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BK