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残虐記

新潮文庫 き−21−5

出版社名 新潮社
出版年月 2007年8月
ISBNコード 978-4-10-130635-3
4-10-130635-4
税込価格 649円
頁数・縦 255P 16cm

商品内容

要旨

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。黒く汚れた男の爪、饐えた臭い、含んだ水の鉄錆の味。性と暴力の気配が満ちる密室で、少女が夜毎に育てた毒の夢と男の欲望とが交錯する。誰にも明かされない真実をめぐって少女に注がれた隠微な視線、幾重にも重なり合った虚構と現実の姿を、独創的なリアリズムを駆使して描出した傑作長編。柴田錬三郎賞受賞作。

おすすめコメント

私を監禁したケンジと真実に死を。作家は事件を巡る衝撃の手記を残して消えた。柴田錬三郎賞受賞作品。自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。黒く汚れた男の爪、饐えた臭い、含んだ水の鉄錆の味。性と暴力の気配が満ちる密室で、少女が夜毎に育てた毒の夢と男の欲望とが交錯する。誰にも明かされない真実をめぐって少女に注がれた隠微な視線、幾重にも重なり合った虚構と現実の姿を、独創的なリアリズムを駆使して描出した傑作長編。

著者紹介

桐野 夏生 (キリノ ナツオ)  
1951(昭和26)年、金沢市生れ。成蹊大学卒。’93(平成5)年、『顔に降りかかる雨』で、江戸川乱歩賞を受賞する。’97年に発表した『OUT』は社会現象を巻き起こし、同年、日本推理作家協会賞を受賞。’99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、’04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、’05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞を受賞した。また、英語版『OUT』は、’04年にアメリカで権威のあるエドガー賞に、日本人で初めてノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)