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「五箇条の誓文」で解く日本史

NHK出版新書 543 〈シリーズ〉企業トップが学ぶリベラルアーツ

出版社名 NHK出版
出版年月 2018年2月
ISBNコード 978-4-14-088543-7
4-14-088543-2
税込価格 902円
頁数・縦 253P 18cm

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要旨

2018年からちょうど150年前の1868年、「明治維新」により、日本近代が始まったとされている。この節目の年に、徳川幕府からの「大政奉還」を受けた明治天皇が天地神明に誓ったのが「五箇条の誓文(御誓文)」である。シンプルで短い五つの条文からなるこの文書は、明治新政府の基本方針を示したものと解釈されている。本書では、この「五箇条の誓文」に、明治維新から戦後の現代までを貫く日本の独自性の種(タネ)があるとし、その条文を軸に近現代史を読み解いている。これらの条文には、デモクラシーや個人の自由、天皇制と統治のあり方、和魂洋才などの要素が表現されており、時期ごとの各要素の比重を測ることで、近現代の日本の本質が見えてくるのだという。著者は、思想史家、音楽評論家で、慶應義塾大学法学部教授。なお本書は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長、一般社団法人不識庵理事長の中谷巌氏が主宰する「不識塾」の講座を新書化するシリーズ「企業トップが学ぶリベラルアーツ」の第3弾である。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2018年03月13日]

商品内容

要旨

明治維新ひいては日本近代の精神を端的に表現している「五箇条の誓文」。そこに掲げられた「デモクラシー」「天皇制」「経済」「自由主義」「和魂洋才」は時を経るにつれ、どのような形で実現したのか。どのように歪められたのか。五箇条を切り口に、江戸から昭和、さらに平成にいたる日本史を明快に整理する。有名企業幹部が学ぶ白熱講義を新書化するシリーズ第3弾!

目次

序章 「五箇条の誓文」と明治一五〇年
第1章 尊皇攘夷再考―「未来の攘夷」と「方便の開国」
第2章 明治国家のデザインの秘密―「王政復古」と「シラスによる政治」
第3章 大正デモクラシーとは何だったのか
第4章 昭和維新の論理―攘夷からアジア主義へ
第5章 非常時国家への野望と挫折
終章 「五箇条の誓文」と平成日本

おすすめコメント

明治維新ひいては日本近代の精神を端的に表現しているとされる“五箇条の誓文”。そこに掲げられたデモクラシー・天皇制・経済・自由主義・和魂洋才は時を経るにつれ、どのような形で実現したのか。あるいは、どのように歪められたのか。五箇条を切り口に、江戸から昭和、さらに平成にいたる日本史を明快に整理する野心作。

著者紹介

片山 杜秀 (カタヤマ モリヒデ)  
1963年、宮城県生まれ。思想史家、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。専攻は近代政治思想史、政治文化論。『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテス・パブリッシング、吉田秀和賞とサントリー学芸賞受賞)、『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』(新潮選書、司馬遼太郎賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)