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国語教科書の中の「日本」

ちくま新書 806

出版社名 筑摩書房
出版年月 2009年9月
ISBNコード 978-4-480-06512-4
4-480-06512-1
税込価格 836円
頁数・縦 253P 18cm

商品内容

要旨

「グローバル化」と「伝統重視」という相反する二つの流れの中で大転換期を迎える国語教育は、無意識のうちに「日本」という感性を押し付ける教育装置になってはいないか?本書では、「古き良き日本」ばかりが描かれる小中学校の教科書を詳細にテクスト分析することで、書かれた言葉の裏に隠されたメッセージを読み解く。国語教科書批評の最前線を提示する。

目次

第1章 「日本」という内面の共同体(「日本」という枠組から見えるもの
「日本」はどのように姿を見せるか
空疎な「日本」/ねじれる「日本」)
第2章 自然を内面化すること―小学国語(動物は「他者」だろうか
小学国語にこそ哲学がある)
第3章 家族的親和性を内面化すること―中学国語(「似ている」ことを教える
バラエティーがある小説群)
第4章 『国語教科書の思想』その後(なぜ「国語教育」は「道徳教育」だと言い続けるのか
自由に読むことと「気持ち」を問うこと)

著者紹介

石原 千秋 (イシハラ チアキ)  
1955年生まれ。成城大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程後期中退。現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は日本近代文学。文学テクストを現代思想の枠組を使って分析、時代状況ともリンクさせた斬新な読みを展開する。また、20年以上高校国語教科書の編集委員をつとめた経験から、国語教科書や入試国語の読解を通した問題提起も積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)