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買えない味

ちくま文庫 ひ14−2

出版社名 筑摩書房
出版年月 2010年12月
ISBNコード 978-4-480-42783-0
4-480-42783-X
税込価格 792円
頁数・縦 237P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 人気フードジャーナリスト、エッセイスト平松洋子さんの新刊が届きました。ちょうど当店が開店した頃に発売された「平松洋子の台所」(ブックマン社)は、有山達也さんの美しい装丁が印象的で、ずいぶん売れた記憶があります。今にして思えば、このへんから「クーネル」、「リンカラン」などのブームにつながっていったんだなと納得できます。その有山さんと再び組んだ今回の新刊のタイトルは「買えない味」。食卓にのぼる器たちを使う楽しさ、派手ではないけれどお金で買えない味への思い入れ、台所道具たちの見事な働きっぷり。そして、「機嫌のよい一日」のことが少しだけ綴られていて、著者が身の回りのすべてを愛し、楽しんでいる姿がうかがえます。食の雑誌「dancyu」に連載されていたエッセイをまとめたものですが、読んだ後には、日常のなにげないことに小さな感動を見出せるようになる気がする一冊です。

    (2014年3月31日)

商品内容

要旨

電話一本で、ネットのワンクリックで、老舗の鍋セットや地方の旬の野菜、海産物が手に入る時代。それは便利だけれど、ホントにそれでいいのでしょうか?一晩寝かせたお芋の煮っころがし、土瓶で淹れた番茶、風にあてた干し豚の滋味…日常の中にあるおいしいものたち。お金では決して買えない味がある。自分の身の回りにある買えない味の数々を綴ったエッセイ集。第16回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。

目次

朝のお膳立て(箸置き―「戻る場所」をつくる
白いうつわ―磁器か、陶器か ほか)
買えない味(指―かぶりつく直前の味
レモン―ひとたらしの衝撃 ほか)
キレる力を!(注ぎ口―ぴしゃり、キレる力を
調理スプーン―もうひとつの掌 ほか)
機嫌のよい一日(買い物かご―無駄を省こう
木の弁当箱―柔軟な“うつわ”として ほか)

著者紹介

平松 洋子 (ヒラマツ ヨウコ)  
エッセイスト。東京女子大学卒業後、アジアを中心とした国内外の料理や食、生活文化を中心に取材、執筆を行っている。『買えない味』で、第16回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)