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モダニズム・ミステリの時代 探偵小説が新感覚だった頃

出版社名 河出書房新社
出版年月 2019年8月
ISBNコード 978-4-309-02809-5
4-309-02809-8
税込価格 3,520円
頁数・縦 301P 20cm

商品内容

文学賞情報

2020年 第20回 本格ミステリ大賞 評論・研究部門受賞

要旨

怪奇、幻想、科学、犯罪、心理…より新しいものへ、より未知なるものへ!100年前の1920年、「新青年」創刊。そして「文藝時代」「文學時代」へ―探偵小説と新干覚派らのモダニズムとが相互乗り入れする文学シーンはこんなにも可能性に満ちていた―!戦間期日本の想像力を問い直す、もうひとつの文学史。

目次

ミステリとモダニズム
第1部 幻想探偵の作法(光学トリックの迷宮、異界への郷愁
乱歩と宇野浩二式幻想空間
幻想空間浅草と魔術・犯罪・ファンタジー
堀辰雄 遊戯としての犯罪)
第2部 人造人間幻想―人間改良と機械的存在(人体改造と犯罪学・優生学
電気人形、ロボット、アンドロイド
ロボットの恋と犯罪)
第3部 モダニズム文芸誌の探偵小説指向(私の目は薔薇だ―怪奇幻想からミステリ、科学的知覚へ
「文藝時代」の科学主義―横光利一の神秘科学、新感覚派の怪奇幻想
尖端・探偵雑誌としての「文學時代」
川端康成の科学・事件・探偵小説
犯罪心理から心理そのものの異常性へ)

おすすめコメント

1920年代、相前後して勃興・隆盛するモダニズム文学と探偵小説。怪奇、犯罪、科学といったテーマを軸に、相互に影響しあっていた熱い磁場を活写。戦間期文学の読み直しの可能性を問う。

著者紹介

長山 靖生 (ナガヤマ ヤスオ)  
1962年、茨城県生まれ。歯学博士。評論家。歯科医の傍ら、近代日本の文化史・思想史から文芸評論や現代社会論まで、幅広く執筆。1987年、横田順彌らと古典SF研究会を創設し初代会長を務める(名誉会長・小松左京)。『偽史冒険世界』(筑摩書房)で大衆文学研究賞、『日本SF精神史』(河出書房新社)で日本SF大賞・星雲賞、『日本SF精神史“完全版”』(河出書房新社)で日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)