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マッド・トラベラーズ ある精神疾患の誕生と消滅

出版社名 岩波書店
出版年月 2017年8月
ISBNコード 978-4-00-024822-8
4-00-024822-7
税込価格 5,940円
頁数・縦 319,22P 22cm

商品内容

要旨

一九世紀末のフランスを中心に流行し、その後まもなく消え去った精神疾患「徘徊自動症」。なぜそれはその時その地域にだけ出現し、消滅したのか?そもそもその疾患は実在のものなのか?ボルドーからモスクワまで遁走の旅をした最初の事例アルベール・ダダの資料を詳細に分析し、疾病と社会との相互作用を劇的に描き出したイアン・ハッキングの代表作。

目次

第1章 最初の遁走者
第2章 ヒステリーかてんかんか?
第3章 複数のニッチ
第4章 五つの問いと五つの答え
補遺(何がアルベールを苦しめたのか?
さまよえるユダヤ人
ドイツの「徘徊衝動」)
ドキュメント(アルベールの話 一八七二年〜一八八六年五月
アルベールの観察記録 一八八六年六月〜一八八七年二月
夢 一八八七年五月〜一八八九年九月
病原性の夢 一八九二年
実験 一八八八年、一八九三年
エピローグ 一九〇七年)

おすすめコメント

19世紀末ボルドーを中心に一時流行した後消滅した精神疾患を題材に、疾病概念と社会の複雑な力動を描く。

著者紹介

ハッキング,イアン (ハッキング,イアン)   Hacking,Ian
1936年カナダ・バンクーヴァー生まれ。ブリティッシュコロンビア大学で数学と物理学を学び、1962年ケンブリッジ大学で博士号取得(哲学)。ブリティッシュコロンビア大学、スタンフォード大学などを経て、トロント大学教授。現在は同大学名誉教授
江口 重幸 (エグチ シゲユキ)  
1951年東京生まれ。1977年東京大学医学部医学科卒業。現在、一般財団法人精神医学研究所附属東京武蔵野病院副院長
大前 晋 (オオマエ ススム)  
1970年兵庫県西宮市生まれ。1995年東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属分院神経科、東京武蔵野病院、東京大学医学部附属病院精神科を経て、国家公務員共済組合連合会虎の門病院精神科部長
下地 明友 (シモジ アキトモ)  
1947年沖縄宮古島生まれ。1973年熊本大学医学部卒業。現在、熊本学園大学大学院社会福祉学研究科福祉環境学専攻教授
三脇 康生 (ミワキ ヤスオ)  
1963年兵庫県生まれ。1987年京都大学文学部卒業。1995年京都大学医学部卒業。1998年パリ第一大学人文学部大学院科学哲学科DEA課程修了。2000年京都大学大学院医学研究科博士課程社会医学専攻修了。現在、仁愛大学大学院人間学研究科臨床心理学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)