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国策会社の経営史 台湾拓殖から見る日本の植民地経営

出版社名 岩波書店
出版年月 2021年3月
ISBNコード 978-4-00-022976-0
4-00-022976-1
税込価格 8,140円
頁数・縦 269P 22cm

商品内容

要旨

従来の国策会社の研究では、国策の形成・遂行過程における軍部や政府等の利害の角逐に重きがおかれ、株式会社という組織形態がもつ意味については等閑視されてきた。本書は、典型的な国策会社「台湾拓殖」の設立や資金調達、経営実態等にかんする経済・経営史的分析を通し、国策会社の本質と日本の植民地経営の特質を描き出す。

目次

序章 分析対象としての台湾拓殖
第1章 国策会社の概念規定と分析視角―国策会社の本質は何か
第2章 設立経緯と政府―何が期待され、どのように制度設計がなされたか
第3章 事業展開と金融構造の概観―どこから資金を調達し、何に使ったのか
第4章 株式による資金調達と株式市場―国策会社の資金調達は容易であったのか
第5章 社債発行と金融機関・政府―金融機関・政府は協力的であったのか
第6章 国策性事業の展開(1)―いかに低収益であったのか
第7章 国策性事業の展開(2)―「国益」と「私益」をどのように両立させようとしたのか
第8章 政府出資と補助金―低収益はどのように補われたのか
第9章 内部資本市場としての国策会社―どのような機能を果たしたのか
終章 台湾拓殖から見る日本の植民地経営

出版社・メーカーコメント

従来の国策会社の研究では、国策の形成・遂行過程における軍部や政府等の利害の角逐に重きがおかれ、株式会社という組織形態がもつ意味については等閑視されてきた。本書は、典型的な国策会社「台湾拓殖」の設立や資金調達、経営実態等にかんする経済・経営史的分析を通し、国策会社の本質と日本の植民地経営の特質を描き出す。

著者紹介

湊 照宏 (ミナト テルヒロ)  
1974年広島県生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。現在、立教大学経済学部教授。台湾経済史・産業史
齊藤 直 (サイトウ ナオ)  
1974年愛知県生まれ。早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。現在、フェリス女学院大学国際交流学部教授。日本経営史・金融史
谷ヶ城 秀吉 (ヤガシロ ヒデヨシ)  
1975年福島県生まれ。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程修了。博士(学術)。現在、専修大学経済学部教授。日本経済史、アジア経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)