俺の上には空がある広い空が
出版社名 | マガジンハウス |
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出版年月 | 2021年4月 |
ISBNコード |
978-4-8387-3148-0
(4-8387-3148-5) |
税込価格 | 1,540円 |
頁数・縦 | 160P 19cm |
商品内容
要旨 |
20歳に秋に始まった冤罪との闘い。43年7カ月に及んだ歳月は、まったく無駄な時間ではなかった。自分にとって必要な時間だった。無実の罪を着せられて29年間を獄中で過ごす。絶望しながら、人の優しさに触れ、人を想う心を知った。齢74、末期癌。余命宣告を受けた今、伝えたいこと。 |
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目次 |
強さと優しさに |
出版社・メーカーコメント
やってない強盗殺人事件で罪を着せられて、無罪と認められるまで43年7カ月。そのうち29年間を獄中で過ごした。現在、74歳。 一昨年に癌が見つかり、医師からは余命1年と宣告された著者が、獄中で書き綴った自作の詩とともに、今伝えたい思いをまとめた。絶望しながら、人の優しさに触れ、人を想う心を知った苦しみに耐えた人が もし強くなれるのならば 私の強さは無類だろう 自由を縛られた刑務所の中で 二十代を失い三十代を失って 今、四十五歳ひたすらに耐えてきた二十五年 苦しみに耐えてきた人が強くなれるのならば 私の強さは無類だ悲しみに耐えた人が もし優しくなれるのならば 私の優しさは底なしだろう人間の心をも断ち切る刑務所の中で 母も失い 今、父も失って 何もできないままにひたすらに耐え続ける歳月 悲しみに耐えた人が優しくなれるのならば 私の優しさは底なしだ (中略)もし私に強さと優しさがあるとすれば それは耐え忍んだ月日によるものではない人間の人間として強さが 人間の人間として優しさが どこにあるかを教えてくださる人によるのだきっと 私に強さと優しさを与えてくれたものは 人間の祈りと願いの力だ (「強さと優しさに」1992年3月より) 20歳の秋に始まった冤罪(えんざい)との闘い。43年7カ月に及んだ歳月は、無駄ではなかった。自分にとって必要な時間だった