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リワイルディング 生態学のラディカルな冒険

出版社名 勁草書房
出版年月 2025年2月
ISBNコード 978-4-326-75060-3
4-326-75060-X
税込価格 3,300円
頁数・縦 212P 20cm

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要旨

世界的な環境保全の取り組みは1970年代から始まり、すでに半世紀の歴史がある。1992年の地球サミットでは、生物多様性条約(CBC)が採択されるなど、持続可能性に向けた議論と行動が本格化し、現在に至る。そんな中、これまでの「保全」の考え方を超える、先駆的な取り組みが注目されている。「リワイルディング(再野生化)」である。本書では、生態系の回復をめざすリワイルディングについて、その基本的な考え方や先進事例を紹介し、将来についての予測を提示している。リワイルディングとは、ある地区・地域の生物多様性を最大限に高めるために、人間が現在の劣化した生態系に一定の刺激を与える取り組み。具体的には大型の草食動物や肉食獣など、そこの生態系の要としてはたらいてくれる種の群れをその土地に連れてくる。その後、そこで起こる変化を観察しながら、人間の管理や介入の度合いを減らしてゆき、生態系の自発的な回復を促すといった実践である。著者のポール・ジェプソン氏は、元オックスフォード大学「生物多様性、保全、管理」修士課程のディレクター、リワイルディングを進めるコンサルタント組織Ecosulis社の自然再生リーダー。ケイン・ブライズ氏は、Ecosulis社のマネージング・ディレクターで生息域回復の専門家。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2025年4月9日]

商品内容

要旨

狼の再導入?マンモスの復活?生態系の自己修復?生態系の回復と社会の変革を目指す、真の革命「リワイルディング」の概念やプロジェクト例を紹介する初の概説書。地球の未来に向けた新しい指針。

目次

1 新しい地平
2 メガファウナ[大型動物群]がいた過去
3 地球の劣悪化
4 リワイルディング実践の起源
5 野生の自然―さまざまなカスケード、空間、ネットワーク、エンジニアたち
6 地球システムへの影響
7 リワイルディングの政治と倫理
8 リワイルディングの規模を拡大する
9 リワイルディング―将来にむけての10の予測

出版社・メーカーコメント

狼の再導入? マンモスの復活? 生態系の回復? 先駆的な環境保全活動「再野生化」の概念やプロジェクト例を紹介する初の概説書。生態系の回復と社会の変革を目指す、真の革命「リワイルディング」とは何か?リワイルディング科学の要である大型動物と草地の相互作用による生態系の回復、先駆的な4つのプロジェクト例、倫理・政治・実践を考慮した上での実現可能な活動、将来についての10の予測を紹介する。地球の未来への新しい指針。 【原著】Paul Jepson and Cain Blythe, Rewilding: The Radical New Science of Ecological Recovery(Icon Books, 2020)

著者紹介

ジェプソン,ポール (ジェプソン,ポール)   Jepson,Paul
元オックスフォード大学「生物多様性、保全、管理」修士課程のディレクター、リワイルディングを進めるコンサルタント組織Ecosulis社の自然再生リーダー。リワイルディングの政策や行動思想に関する科学的・一般的な論文を発表しながら、テレビやラジオにも定期的に出演している。2017年より、非営利団体「リワイルディング・ヨーロッパ」の監督委員会メンバー
ブライズ,ケイン (ブライズ,ケイン)   Blythe,Cain
Ecosulis社のマネージング・ディレクターで生息域回復の専門家。特に自然的再生テクニックの導入、自然回復、テクノロジー使用による保全に詳しい。イングランドおよびウェールズでのビーバーを放つ試みのモニタリングに、多数参加し、再野生化をめぐる講演を定期的におこなうとともに、多くの再野生化プロジェクトに貢献
管 啓次郎 (スガ ケイジロウ)  
詩人、明治大学理工学研究科総合芸術系教授
林 真 (ハヤシ マコト)  
独立研究者、翻訳家。明治大学理工学研究科総合芸術系博士前期課程終了。京都芸術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)