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ヒバクシャの心の傷を追って

岩波現代文庫 社会 355

出版社名 岩波書店
出版年月 2025年7月
ISBNコード 978-4-00-603355-2
4-00-603355-9
税込価格 1,243円
頁数・縦 224,24P 15cm

商品内容

要旨

被爆による「体の障害」に比べて圧倒的に報告の少ない「心の傷」―癒えることのない傷は、一生「放射能」の恐怖に追いかけられるために生じる、きわめて重篤で特殊なPTSDだ。診察室の内外で被爆者に長年向き合ってきた精神科医だからこそ発表できた数々の証言を紹介。これらを冷徹な目で分析し「心の傷」の正体に迫る、他にない労作。

目次

第1章 ヒロシマへの旅
第2章 見ても見えない―記憶の障害から「心の傷」を探る
第3章 「見捨て体験」とその記憶の再現―自責感の発生
第4章 見ても感じない―広範におきた感情麻痺の自己査定
第5章 いまなお続く、連れ戻らされ体験
第6章 「心の被害」もあの日がスタート―さらに加わる心の傷
第7章 被爆二世―体験伝達をめぐる微妙な親子関係
第8章 生き残ったことの意味を求めて―被爆者たちの老い
第9章 改めて心の被害とは
第10章 旅のおわりは、旅のはじまり?

出版社・メーカーコメント

被爆による「体の障害」に比べて圧倒的に報告の少ない「心の傷」−−癒えることのない傷は、一生放射能の恐怖に追いかけられるために生じる、きわめて重篤で特殊なPTSDだ。診察室の内外で、被爆者に長年向き合ってきた精神科医だからこそ発表できた数々の証言を紹介。これらを冷徹な目で分析した他にない労作。解説=栗原淑江。

著者紹介

中澤 正夫 (ナカザワ マサオ)  
1937年群馬県生まれ。精神科医。佐久総合病院、群馬大学医学部精神科、代々木病院副院長などを経て、現在、代々木病院嘱託医。NPO法人「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)