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見えない微笑み 表情を失って生きること

出版社名 勁草書房
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-326-25178-0
4-326-25178-6
税込価格 4,950円
頁数・縦 302P 22cm

商品内容

要旨

生まれつき表情筋が動かないことを主な特徴とするメビウス症候群の人々。そのナラティブを通して顔と表情の関係、さらにそれらと情動的な表現や体験との関係を明らかにする。

目次

第1章 イントロダクション
第2章 「ここにいるよ」
第3章 バランスを取ること
第4章 デカルトの子供たち
第5章 私の一部
第6章 傍観者
第7章 2人をつなぐゴム
第8章 自分の笑顔を聞く
第9章 表現するよう運命づけられている
第10章 ルールの変更
第11章 毎日の1秒1秒
第12章 たいしたことじゃない
第13章 錆びた古い車
第14章 最後の「なぜ」

出版社・メーカーコメント

私たちは表情を通じてお互いの気分や感情をやりとりしている。では表情が作れない場合に、どのようなことがおこるのだろうか。メビウス症候群は生まれつき表情筋が動かないことを主な特徴とし、微笑んだり、眉をひそめたり、驚きや悲しみを示すことができない。本書はメビウスと共に生きる人々のナラティブを通して顔と表情の関係、さらにそれらと感情的な表現や体験との関係を明らかにし、顔を見るだけでなく、顔を超えてその人を見ることの重要性を示す。【原著】 Jonathan Cole with Henrietta Spalding, The Invisible Smile: Living without facial expression(Oxford University Press, 2009)

著者紹介

コール,ジョナサン (コール,ジョナサン)   Cole,Jonathan
ドーセット大学病院臨床神経生理学コンサルタント、ボーンマス大学客員教授。文学修士(MA,Brasenose College)、科学修士(MSc,Oxford)、医学博士(DM,The Middlesex Hospital)、王立医学大学フェロー(FRCP)。感覚フィードバックを伴わない運動制御、感情的・情緒的タッチ、慢性疼痛に関する70以上の論文と200以上の出版物がある。慢性的な障害を主観的な一人称の説明から理解する必要があると考え、感覚喪失、外見的な顔の違い、脊髄損傷に関する一連の本を出版している。また、哲学者や振付家ともコラボレーションを行い、自身の作品が身体性や感情的な動き/位置感覚の概念に与える影響について研究している
スポルディング,ヘンリエッタ (スポルディング,ヘンリエッタ)   Spalding,Henrietta J.
キール大学でロシア・アメリカ研究を専攻し、1992年に卒業(文学士)。イギリス内外の教育機関で12年間勤務。海外在住中に、メビウス症候群の人々とその家族のための支援グループの立ち上げに携わる。イギリス帰国後、容姿に障害を持つ人々を支援する全国的な慈善団体チェンジング・フェイセズに関わるようになった。現在はプロフェッショナル・プログラムの責任者として、国内のすべての診療所、学校、職場が、醜形障害者の心理社会的ニーズに対応できる情報、技術、能力を得られるように働いている。彼女自身もメビウス症候群である
山口 真美 (ヤマグチ マサミ)  
中央大学文学部教授。博士(人文科学)(お茶の水女子大学)
河野 哲也 (コウノ テツヤ)  
立教大学文学部教授。博士(哲学)(慶應義塾大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)