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後宮 宋から清末まで

角川新書 K−495

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2025年10月
ISBNコード 978-4-04-082534-2
4-04-082534-9
税込価格 1,430円
頁数・縦 382P 18cm

商品内容

要旨

中国にしか現れなかった特異な空間、後宮。個々の皇帝は死ぬ。歴代の王朝は滅びる。だが、絶対的な権威と権力をあわせもつ一人の支配者が君臨する中央集権的な統一国家、という中華帝国のシステムは続き、それを後宮が支えた。宋、元、明、そして清となり后妃選びは容色ではなく内面重視が徹底され、士大夫、外戚、宦官のトリレンマも解消されるが、偶然の産物で西太后が現れる。巨大な密室から歴代王朝の興亡を描く。

目次

第六章 宋の後宮(北宋
南宋)
第七章 征服王朝(遼・金・元)の後宮(遼と金
元)
第八章 明の後宮(明初
中期―最盛と停滞
中期―中興から衰退へ
明末)
第九章 清の後宮(清初
康熙・雍正・乾隆時代
清末)

出版社・メーカーコメント

本来なら西太后は生まれていなかった中央集権と統一と政権存続を至上とする中華帝国。それを支えた後宮は清朝に完成形を迎えるが……。巨大な密室から歴代王朝の興亡を描く画期的中国史。清朝になり、妃選びは容色でなく内面重視が徹底された。個々の皇帝は死ぬ。歴代の王朝は滅びる。だが、絶対的な権威と権力をあわせもつ一人の支配者が君臨する中央集権的な統一国家、という中華帝国のシステムは続き、それを後宮が支えた。宋、元、明、そして清となり、士大夫、外戚、宦官のトリレンマも解消され、後宮制度も完成を迎えたかに思えたが、偶然の産物で西太后が現れる……。■軍服を着た異色の皇后。南宋・高宗の呉皇后■夫がいる宮女まで意図的に襲った、金の海陵王の異常な荒淫■明の後宮の組織は肥大化し、宦官十万人で餓死者もでた■皇帝と皇后に礼を尽くさせた乳母■宮女たちの皇帝暗殺計画。中国史上、屈指の怪事件「壬寅宮変」■同治帝は後宮で生まれた最後の皇帝となった■モンゴル王朝の後宮は健全だった■明時代、皇后までは倍率五千倍■永楽帝の後宮で起きた、三千人以上が死刑となった魚呂の乱■明朝第一の悪女、万貴妃。皇子殺しに、皇帝のお手付きとなった女官も殺す■清の康熙帝に二度廃立された悲劇の皇太子■乾隆帝の隠れ家は三畳一間だった【目次】第六章 宋の後宮第一節 北宋 第二節 南宋第七章 征服王朝(遼・金・元)の後宮第一節 遼と金第二節 元第八章 明の後宮第一節 明初 第二節 中期−最盛と停滞第三節 中期−中興から衰退へ第四節 明末第九章 清の後宮第一節 清初第二節 康煕・雍正・乾隆時代第三節 清末あとがき参考文献一覧

著者紹介

加藤 徹 (カトウ トオル)  
1963(昭和38)年、東京都に生まれる。明治大学法学部教授、日本京劇振興協会非常勤理事、日本中国語検定協会理事。専攻は中国文化。東京大学文学部中国語中国文学科卒業。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。90〜91年、中国政府奨学金高級進修生として北京大学中文系に留学。広島大学総合科学部助教授等を経て、現職。『京劇「政治の国」の俳優群像』(中公叢書)で第24回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)