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偉人大久保利通 「正解なき時代」のリアリスト

出版社名 草思社
出版年月 2025年10月
ISBNコード 978-4-7942-2806-2
4-7942-2806-6
税込価格 2,090円
頁数・縦 334P 19cm

商品内容

要旨

最も静かに、最も大胆に日本を変革した男。ベストセラー作家による「東洋経済オンライン」の人気連載。廃藩置県の不意打ち電撃作戦、西南戦争中に博覧会を開催、三菱を育てた民間利用型海運戦略…数々の先手で国家の骨格を作ったリーダーのすべて。待望の書籍化!

目次

第1章 薩摩藩内の覚醒期(1830〜1862年)(誕生 大久保や西郷を育てた薩摩藩の教育システム
不遇 父の処罰で世の理不尽さを味わった青年時代 ほか)
第2章 倒幕活動の奔走期(1862〜1868年)(守勢 英国に戦争をふっかけた薩摩藩の「意外な戦略」
冷静 天皇の意向も無視「好機も動かず」大久保の算段 ほか)
第3章 近代国家の建設期(1868〜1873年)(慎重 「鳥羽・伏見の戦い」勝利にも浮かれず
大胆 倒幕後に「大坂遷都」をぶち上げた納得の理由 ほか)
第4章 内政重視の宰相期(1873〜1878年)(混沌 自らに権力を集中させた「孤独の権力者」
人事 思慮浅い男すら賢く使い「佐賀の乱」を誘発 ほか)

出版社・メーカーコメント

明治維新の立役者、大久保利通−−。彼は倒幕を成し遂げ、新政府の中心人物として日本を近代国家へと導いた改革者です。しかしその一方で、「冷酷な独裁者」「融通の利かない権力者」といったイメージがつきまとい、西郷隆盛のように人々から慕われる存在とはなりませんでした。本書は、そんな大久保像を一変させます。部下の意見に耳を傾け、礼節を重んじ、筋を通す−−威厳ある風貌とは裏腹に、人間味にあふれた大久保の素顔を丁寧に描きます。内政では着実な改革を推し進め、外交では理不尽な要求に屈せず、対話を重ねて日本の立場を守った現実主義者。その姿は、混迷する現代社会に必要な「人情と理性を兼ね備えたリーダー像」を私たちに示してくれます。著者は、伝記作家・偉人研究家の真山知幸氏。『ざんねんな偉人伝』『ざんねんな歴史人物』がベストセラーとなり、著作は60冊以上。新聞・雑誌連載、大学での講師活動、メディア出演、YouTube発信など幅広く活動し、「東洋経済オンラインアワード2024」ではロングランヒット賞を受賞するなど、偉人研究の第一人者として知られています。偉人研究家ならではの丹念な調査と、豊富なエピソードによる語り口で、大久保利通の人生を追体験することができます。歴史ファンはもちろん、組織運営や意思決定に悩むビジネスパーソンにも学びと気づきを与えてくれることでしょう。(著者からのメッセージ)本書では、大久保利通という人物がどのように生き、どのように日本を変えていったのかを、できるだけ立体的に描いてきました。私が会社員時代に編集長をしていたころ、いつも胸に刻んでいたのが大久保の次の言葉です。「組織を支えるのは人心であり、人心を納得させるのは当事者の公正な態度である」大久保は、改革を進めながらも人間関係の摩擦を最小限に抑え、部下や周囲の人々の気持ちを大切にし続けました。多忙を極める中でも、相手に丁寧に接し、礼を尽くしたその姿勢こそ、現代の私たちが学ぶべき点だと感じています。正直に言えば、私は口数が多く、どちらかといえば大久保とは正反対のタイプです。ですが、部下を持ち、難しい決断を迫られたときには、いつも心の中で「大久保ならどうするだろう?」と問いかけてきました。…(後略)

著者紹介

真山 知幸 (マヤマ トモユキ)  
伝記作家、偉人研究家、名言収集家。1979年兵庫県生まれ。同志社大学法学部法律学科卒業。上京後、業界誌出版社の編集長を経て、2020年から著述活動に専念。「東洋経済オンラインアワード2024」でロングランヒット賞を受賞。大学での講師活動やメディア出演を行い、YouTube「【偉人研究家】真山知幸チャンネル」でも発信を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)