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キッチン常夜灯 〔4〕

夜ふけのオニオングラタンスープ

角川文庫 な80−4

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2025年10月
ISBNコード 978-4-04-116758-8
4-04-116758-2
税込価格 924円
頁数・縦 338P 15cm
シリーズ名 キッチン常夜灯

商品内容

要旨

「シリウス」池袋店のいつきは、たたき上げの店長だ。女性店長が増え、会議で臆せず発言するたび胸がざわつく。自分が必要とされていない不安に襲われるのだ。そんな中、偶然見つけた「キッチン常夜灯」で、常連の後輩たちと出会う。色鮮やかなトマトポタージュ、鶏モモ肉のロティ、ジロール茸のオムレツ。この店に来て、美味しい料理を味わえば、仲間と重ねてきた時間は無駄ではないと確信できる。疲れた心を優しく包み込む物語。

出版社・メーカーコメント

チェーンレストラン「シリウス」池袋店の店長であるいつきは45歳。数年前の「女性活躍」方針以前から、いつきは自力で店長になり、都心の店を回してきた。だが最近、店長会議で、若手の女性が臆せず発言したり提言したりするのを聞いて、たじろぐと同時に、これまで自分がやってきたことは古いのかとモヤモヤしてしまう。また、頼りにしていた若手が突然やめると言い出し、説得を試みるものの彼の意思は変わらない。私は「ずっとここにいる人」という目で見られているんだろうなと虚しく思ってしまう。そんなある日、水道橋の倉庫で作業をしたあと、「キッチン常夜灯」を見つけ、お酒と食事を楽しむかなめに偶然出会い、「変わることを恐れてはいけないと、ここで気づかされた」という話を聞く。シェフたちとの交流と丁寧な料理を通じて、仕事のやりがいやこれまで積み重ねてきたこと、そして自分自身にじっくり向き合うようになる。

著者紹介

長月 天音 (ナガツキ アマネ)  
1977年新潟県生まれ。飲食店勤務経験が長い。2018年『ほどなく、お別れです』で第19回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)