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老いを生ききる 軽度認知障害になった僕がいま考えていること

出版社名 アスコム
出版年月 2025年11月
ISBNコード 978-4-7762-1435-9
4-7762-1435-0
税込価格 1,650円
頁数・縦 261P 19cm

商品内容

要旨

88歳、認知症と日々向き合う俳優がたどりついた、生きる作法と老いの心得。

目次

第1章 日々変わりながら、今日も生きる(泣く、笑う、歩く。日々の寂しさと向き合う、心の取り扱い方
認知症は、「知」だけでなく「情」や「意」も衰えてくる。そのとき、どうするか ほか)
第2章 老いても孤独にならない(相手からの刺激を受け止めて自分の殻を破る「社会脳」の育て方
孤立と老いが孤独感に拍車をかける「老の悪循環」を避けるには ほか)
第3章 歳をとれば、病気にもなる(歳をとってみて初めてわかった何もないところで転ぶ理由
年寄りの生活は試行錯誤の日々。歯、目、魔羅の順に老いていく ほか)
第4章 「生きる作法」と「死ぬ作法」(「生きる作法」と「死ぬ作法」。結局人生は、この2つだけ
生きることも死ぬことも、今日やることのひとつでしかない ほか)

出版社・メーカーコメント

白内障、緑内障、2度のがん、そして軽度認知障害(MCI)・・・もう、最後まで付き合おう!88歳、俳優・山本學が、その思いを収めた初めての一冊。軽度認知障害と診断され、体も心も少しずつ衰えていく現実のなかで、それでも“今日を生ききる”。一人暮らしを続けながら、食事のこと、病気のこと、トイレのこと、物忘れとの付き合い方、そして終活について……。日常の小さな困りごとをひとつひとつ受け止め、「もう最期まで付き合おう!」と飄々と語る、その心の内にあるものは?本書は、山本學さんが、認知症専門医・朝田隆医師と重ねた対話によって生まれた一冊です。医師としてのまなざしと、俳優としての観察眼が交わるとき、“老いを生ききる”とはどういうことかが浮かび上がってきます。「寂しいときは、声を上げておいおいと泣く。すると、なんだかおかしくなってくる」「認知症は『知』だけでなく、『情』や『意』も衰えてくる。そのとき、どうするか」「自分を冷静に観察している自分が常にいて、感情を拾い上げている」「昔、母に言われたことが、90歳に手が届く今でも役に立つ」「歳をとってみて初めてわかった、何もないところで転ぶ理由」「夜中のトイレを減らすために試したあれこれ」「年寄りの生活は試行錯誤」「介護認定、墓じまい、永代供養・・・人生のしまい方とその手続き」「生きる作法と死ぬ作法、結局人生はこのふたつだけ」……ふたりの対話の中から生まれた金言の数々。体が言うことをきかなくても、心が少し鈍ってきても、生きることはまだ続いていく。泣いて、笑って、転んで、また立ち上がって。そんな日々のなかにこそ、「老い」のほんとうの姿があるのかもしれません。『白い巨塔』の名医・里見脩二を演じた名優が、自ら患者として老いと向き合いながら見つけた、“生きる作法”と“しまい方”の知恵。役者としての生き様や、田中邦衛さん、森光子さんなどと親交を温めたエピソード。そんな老いのあれこれを、明るく、知的に、ときにユーモアを込めて語り尽くします。人生100年時代。老いも病も、まるごと引き受けて生きていくための、静かに勇気をくれる対話の書です。

著者紹介

山本 學 (ヤマモト ガク)  
俳優。1937年大阪府生まれ、東京育ち。父は建築家の山本勝巳、俳優の山本圭と山本亘は弟。俳優座養成所を経て、1957年に「裸の町」で映画デビュー。その後、テレビドラマや映画、舞台で幅広く活躍し、俳優としての名声を得る。1993年には、第18回菊田一夫演劇賞を受賞した。近年は軽度認知障害(MCI)と診断され、一人暮らしを続けながら、「生老病死」をテーマとした講演を全国で行う
朝田 隆 (アサダ タカシ)  
認知症専門医。筑波大学名誉教授、東京科学大学客員教授、医療法人社団創知会理事長、認知神経科学会理事長。1955年島根県生まれ。1982年東京医科歯科大学医学部卒業。東京医科歯科大学神経科精神科などを経て、2015年より筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水院長に、2020年より東京医科歯科大学(現・東京科学大学)客員教授に就任。アルツハイマー病を中心に、認知症の基礎と臨床に携わる脳機能画像診断の第一人者。40年以上におよぶ経験から、軽度認知障害(MCI)の段階で予防・治療を始める必要性を強く訴える。クリニックでは、音楽療法、絵画療法などを用いたデイケアプログラムも実施(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)