不道徳な見えざる手 自由市場は人間の弱みにつけ込む
出版社名 | 東洋経済新報社 |
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出版年月 | 2017年5月 |
ISBNコード |
978-4-492-31498-2
(4-492-31498-9) |
税込価格 | 2,200円 |
頁数・縦 | 322,75P 20cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 有名なアダム・スミスの「見えざる手」理論からすれば、自由市場システムのもとでは、我々一人ひとりが利益を追求することで経済が成長し、多くの人に幸福がもたらされるはずだ。しかし、現実には人の弱みや感情、勘違いなどにつけこむ「釣り(Phish)」が横行し、損をさせられたり、欲しくもないものを買わされたりすることが多い。本書では、そうした「釣り」の手口や、それに引っかかる「カモ(Phool)」の心理などを分析。商取引や金融、健康問題、政治など幅広い分野の豊富な事例を挙げながら、「見えざる手」では説明しきれない、現実の社会経済システムについて論じている。著者のジョージ・A・アカロフ氏は、米国ジョージタウン大学教授で2001年のノーベル経済学賞受賞者。ロバート・J・シラー氏は米国イェール大学スターリング経済学教授で、2013年ノーベル経済学賞受賞者。二人の共著に『アニマル・スピリット』(東洋経済新報社)がある。 |
商品内容
要旨 |
結婚式、お葬式、新車購入、住宅購入、金融商品、医薬品、選挙、広告、ポテトチップス、たばこ、お酒…知らずにみんな釣られている。賢いはずのあの人が、なぜカモられてしまうのか?ノーベル賞受賞者による衝撃作!経済とは、釣り師とカモの永遠の闘いである。 |
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目次 |
まえがき 経済はごまかしに満ちている |
おすすめコメント
経済とは、釣り師とカモの永遠の闘いである! ノーベル賞受賞経済学者コンビによる、『アニマル・スピリット』の続編。アダム・スミス「見えざる手」への盲目的な信仰を壊すパワフルな一冊。賢明で誠実なあの人が、なぜたやすくだまされるのか? なぜ、不道徳なふるまいをしてしまうのか? 自由市場はすばらしいという「虚構」を明らかにする事例の数々。すべてのビジネスパーソンに読んで欲しい、本当はこんなに恐い自由市場の話。●本書の主な主張 ・経済システムはごましだらけで、みんなもそれを理解するべきだ ・競争市場は、革新的なビジネスヒーローのやる気を引出し報いるのに長けている ・その一方で、誠実とは言い難い行動を促す圧力も奨励されてしまう ・人々は驚くほどしょっちゅうカモとして釣られている ・カモ釣りは、いたるところに存在している ・私たちの「肩の上のサル」は、私たちに深刻な影響を与える ・悪いのは釣り師ではない。釣られる人々でもない。カモ釣りをうながすシステムだ ・結婚式や住宅購入など、特別な買い物はカモ釣りの絶好の機会だ ・最悪の不景気をいくつも招いた最大の原因は、金融市場でのカモ釣りだ ・健康にとって有害な医薬がいまだに後を絶たない理由もカモ釣りだ ・政治(選挙)は最も単純な釣りを起こしがちだ ・カモ釣りとがんには類似性がある ・経済学者の市場理解には問題がある