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GHQは日本人の戦争観を変えたか 「ウォー・ギルト」をめぐる攻防

光文社新書 1204

出版社名 光文社
出版年月 2022年6月
ISBNコード 978-4-334-04613-2
4-334-04613-4
税込価格 990円
頁数・縦 272P 18cm

商品内容

要旨

第二次世界大戦後の連合国による日本占領期、GHQ民間情報教育局(Civil Information and Education Section)は「ウォー・ギルト・プログラム」を実施した。文芸評論家の江藤淳はこれを「日本人に戦争の罪悪感を植え付けるための政策」と位置づけ、以後、保守論壇では「洗脳」言説が支持を広げていったが、それは学術的な根拠に基づくものではない。この政策はどのように立案・実施され、日本人はどう関わったのか。日本人は戦争とどう向き合い、その心理は時代を経てどう変わったのか。一次資料やBC級戦犯を主題にした映像を通じて、米国側の思惑と、日本側の受け止め方を明らかにする。

目次

第1章 なぜ「ウォー・ギルト」なのか(占領開始時の日米軋轢
「ウォー・ギルト」を理解させねばならない)
第2章 戦争の真実が知りたい―「ウォー・ギルト・プログラム」第一段階(「対日心理作戦」と「ウォー・ギルト」
「太平洋戦争史」
『真相はこうだ』
転換点を迎えた「ウォー・ギルト・プログラム」)
第3章 戦争から日常へ―「ウォー・ギルト・プログラム」第二段階(『真相箱』の変化
映像で発信された「ウォー・ギルド」
幻の第三段階)
第4章 「ウォー・ギルト」の本質に向き合う(改めて「ウォー・ギルト」とは何か
民間史料局のクリッピング史料
日本人と「ウォー・ギルト」
「ウォー・ギルト」の本質
そして民主主義思想の啓蒙へ)
第5章 映像の中のBC級戦犯―戦後の「ウォー・ギルト」を追う(戦争の犠牲者としてのBC級戦犯観
2000年代の戦犯映像
罪に向き合う戦犯)

著者紹介

賀茂 道子 (カモ ミチコ)  
名古屋大学大学院環境学研究科・特任准教授。名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。専門は日本政治外交史、占領史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)