• 本

猫を棄てる 父親について語るとき

文春文庫 む5−16

出版社名 文藝春秋
出版年月 2022年11月
ISBNコード 978-4-16-791952-8
4-16-791952-4
税込価格 726円
頁数・縦 122P 16cm

商品内容

要旨

ある夏の午後、僕は父と一緒に猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられた時は、二人で呆然とした。寺の次男に生れた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた―。語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、自らのルーツを綴る。

出版社・メーカーコメント

父の記憶、父の体験、そこから受け継いでいくもの。村上文学のルーツ。 ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。 寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた。子供のころ、一緒に映画を観に行ったり、甲子園に阪神タイガースの試合を見に行ったりした。 いつからか、父との関係はすっかり疎遠になってしまった――。 村上春樹が、語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、自らのルーツを初めて綴った、話題の書。 イラストレーションは、台湾出身で『緑の歌 収集群風 』が話題の高妍(ガオ イェン)氏。

著者紹介

村上 春樹 (ムラカミ ハルキ)  
1949年、京都生まれ、早稲田大学文学部演劇科卒業。79年『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞、82年『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞、85年『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞、96年『ねじまき鳥クロニクル』で読売文学賞、99年『約束された場所でunderground2』で桑原武夫学芸賞を受ける。2006年、フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、07年、朝日賞、坪内逍遙大賞、09年、エルサレム賞、『1Q84』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)