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俺はこのままひとりぼっちで、いつかおかしくなってしまうんだろうか

双葉文庫 み−31−05

出版社名 双葉社
出版年月 2024年4月
ISBNコード 978-4-575-52746-9
4-575-52746-7
税込価格 792円
頁数・縦 305P 15cm

NetGalley 会員レビュー

メディア/ジャーナリスト

おすすめ度おすすめ度★5

優しい人は、なぜか傷つけられる。一言で言うとそんな小説だ。時に優しさは残酷さを招いてしまう。誰もが優しい。だから傷つけられる。優しさゆえに、「ひとり」で生きざるを得ない。その日常では、いろいろなことが起こってくる。恋愛があり、病気があり、別れがあり、死があり。全くハッピーではないが、それが人生なのだ。でもラストに救われる。優しすぎて一歩を踏み出せなかった1人の新たなチャレンジ。ここで心が救われる。悪いことばかりじゅないんだ、人生は。

メディア/ジャーナリスト

おすすめ度おすすめ度★5

人生に、ものすごい幸運が舞い込んで一発逆転!なんて、ほとんどない気がする。なのに、今まで通り暮らせなくなってしまうようなトラブルは、わりとある気がする。なぜ…!??破滅に向かうのが人の定めなのか…?読みながら、みんな我が身かわいさが過ぎるなと思いつつ、でもよく考えれば誰にとっても自分が主人公なんだから当たり前かと思い直す。一発逆転が叶わなくても、自分を大事にして、少しでも幸せを見つけながら生きていけたら。自分を大切にすることと、人を大切にすることは、ほんとはほとんど同じなのかもしれない。小さな希望が灯ったような気がしました。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

主人公をはじめ、登場人物達の気持ちや言葉が体中に突き刺さり、痛い痛い…!全然他人事じゃないんですよ!!登場人物達の生きづらさに、クラクラしてしまいました。「一人で、できる限りきちんと生きて、一人きりで、できる限りきちんと死ぬにはどうしたらいいのかって」こういうことを考え始めると、頭の中がぐるぐると回転して止まりません。こういう思いを抱えながらもラストの一行を読んで、やっぱりそういうことだよな!と。もう何がなんでも歯を食いしばって生きていこうな!と、謎のやる気がわいてきました。笑思わず共感してしまう、生きづらさのポイントを抑えまくった一冊。おもしろかったです!

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

男性は孤独に弱くひとりぼっちでいると生きる気力を失い、おかしくなってしまう―売れない小説家兼雇われコンビニ店長の春来は、SNSで流れてきた投稿を見た途端不安に襲われる。恋人も人生の目標もない。家族をつくる未来も見えない。俺は生きる気力を失ってしまうのか?周りを見ると、同僚や友人たちも中年独身ならではの抱えるものに悩まされていて…。不器用な人間のいきざまや繋がりを丁寧に描いた長篇。

出版社・メーカーコメント

男性は孤独に弱くてひとりぼっちでいると生きる気力を失い、おかしくなってしまう−−売れない小説家兼雇われコンビニ店長の春来は、SNSでややバズった投稿を見た途端にずっと一人の生活に耐えられるかどうか不安に襲われる。同じ年代の元クラスメイトや、同僚や知人もそれぞれ抱えているものがあった。『死にたいって誰かに話したかった』の著者がおくる、不器用な人間のいきざまや繋がりを丁寧に描いた長篇。

著者紹介

南 綾子 (ミナミ アヤコ)  
1981年愛知県生まれ。2005年「夏がおわる」で第4回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)