ロシア文学の教室
文春新書 1457
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 2024年5月 |
ISBNコード |
978-4-16-661457-8
(4-16-661457-6) |
税込価格 | 1,595円 |
頁数・縦 | 377P 18cm |
商品内容
要旨 |
戦争のさなかで、文学を学ぶことになんの意味があるのか?社会や愛をどう語れるというのか?読者を作品世界にいざなう不思議な「体験型」授業を通じて、この戦争の時代を考えるよすがを教えてくれる青春小説にして異色のロシア文学入門。 |
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目次 |
シラバス・初回ガイダンス |
出版社・メーカーコメント
舞台は2022年の春、都内の大学で文学を専攻する学生たちが集うロシア文学の教室。雪をかぶった巨大な山のような、どっしりした初老の教授・牧下(まいした)先生は、なめらかなテナーの声で、生徒たちを一風変わったロシア文学の授業へと誘う。「自分がふだん暮らしている世界とはまったく違う、はるか遠くに感じられるものごとにじかに触れるためには、いったいどうしたらいいのでしょう。この授業では、あなたという読者を主体とし、ロシア文学を素材として体験することによって、社会とは、愛とは何かを考えます」小説を読み出すと没頭して周りが見えなくなる湯浦葵(ゆうら・あおい)、どこか中性的でミステリアス、鋭い洞察力の光る新名翠(にいな・みどり)、ちょっと子供っぽい、でも発言に躊躇のない天才型の入谷陸(いりや・りく)。「ユーラ、ニーナ、イリヤ」と呼ばれるこの三人が参加する授業で取り上げられるのは、ゴーゴリ『ネフスキイ大通り』、ドストエフスキー『白夜』、チェーホフの短編集、トルストイ『復活』など、めくるめく才能が花開いた19世紀のロシア文学だ。”青春”を生きる彼らとともに、気づけば私たちは教室から小説の中へとワープし、その世界を「体験」することになる。社会とはなにか、愛とはなにか?戦争の時代に文学とどう向き合ったらいいのか−−ロシア文学訳者、エッセイストとして活躍する著者が描き出す、真摯でチャーミングな「愛のロシア文学教室」。