書店レビュー
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街とその不確かな壁 上巻
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- ほんのいえ宮脇書店越谷店 (埼玉県越谷市)
待望の文庫化である。作家自身の「あとがき」によれば、この小説は1980年に文芸誌に発表した中編小説が核になっているという。然るべき時期が巡ってきたら、じっくり手を入れて書き直そうと思ったという。村上春樹の文学的原点を感じずにはいられない。40数年を経て完成したこの作品は作家にとっても、読者にとっても格別であり、特別な存在となった。本棚の大切な一角にこの2冊が加わることは間違いないであろう。
(2025年6月15日)
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商品内容
要旨 |
十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す―それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遙か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児の葉、角笛と金色の獣たち。しかし、その街では人々は影を持たない…村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。 |
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出版社・メーカーコメント
十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、”街”について語り出す−−それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遥か遠くの謎めいた街。そこに”本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児(ルビ・えにしだ)の葉、角笛と金色の獣たち。だが、その街では人々は影を持たない……村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。