• 本

性理論のための三論文 一九〇五年版

出版社名 人文書院
出版年月 2025年5月
ISBNコード 978-4-409-34065-3
4-409-34065-4
税込価格 3,850円
頁数・縦 297P 20cm

商品内容

要旨

1905年に発表された本書は、20世紀のセクシュアリティをめぐる議論に決定的な影響を与えた。そこには対象と無関係に働く性欲動のアナーキーな姿が予見されていた。しかし、その後の度重なる加筆により、性器を中心に欲動が統合され、当初のラディカルさは影をひそめる。本翻訳はその初版に基づく、はじめての試みである。ここによみがえるフロイトの分析は、現代の性議論にも大きなインパクトを与えるだろう。厳密な日本語訳に加え、改訂の軌跡を詳細に追った訳注、本書に登場する人名解説、新鋭研究者による解題、そして索引を付し、研究書の役割も備えた決定版。

目次

第一論文 性の逸脱(性対象に関する偏倚
性目標に関する偏倚
すべての目標倒錯について一般的に言えること
神経症患者の性欲動)
第二論文 小児のセクシュアリティ(子ども時代の性の潜在期とその突破
小児のセクシュアリティの表出
小児のセクシュアリティにおける性目標
マスターベーションによる性の表出
小児のセクシュアリティの源泉)
第三論文 思春期における改変(性器域の優位と前駆的な快
性の興奮の問題
男と女の区別
対象の発見)
付録―第二版以降の序文と追加箇所

著者紹介

光末 紀子 (ミツスエ ノリコ)  
1940年大連市生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。神戸大学名誉教授。専門分野:ドイツ近現代詩、ヨーロッパ文化論、ジェンダー論
石崎 美侑 (イシザキ ミュウ)  
1999年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程(日本学術振興会特別研究員DC1)。修士(人間・環境学)、精神分析史
松本 卓也 (マツモト タクヤ)  
1983年生。京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。博士(医学)、精神病理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)