• 本

自発的関係社会のゲーム理論

出版社名 勁草書房
出版年月 2025年8月
ISBNコード 978-4-326-50515-9
4-326-50515-X
税込価格 3,960円
頁数・縦 249P 22cm

商品内容

要旨

本書では、各自が誰と社会・経済関係を持つかや、その継続と解消を自由に選べるときに、社会全体で生まれる行動様式とその背後のロジックを解明する。特に、2人ずつで自発的継続繰り返し囚人のジレンマ(VSRPD)をプレイする社会に着目し、関係が解消された後では次の相手には過去の行動履歴が伝わらないという情報構造を仮定した「VSRPD社会のゲーム」で、短期的にはメリットのない協力行動が実現するナッシュ均衡とその進化的安定性を分析する。本書が、現代ひいては将来の経済社会への提言を生み出す分析の端緒となることが期待される。

目次

第1章 はじめに
第2章 ゲーム理論入門:囚人のジレンマを中心に
第3章 進化ゲーム理論入門
第4章 自発的継続繰り返し囚人のジレンマ社会
第5章 信頼構築均衡
第6章 対立的な2戦略が共存する均衡
第7章 寛容均衡
第8章 VSRPDとコミュニケーション

出版社・メーカーコメント

異なる世代のプレイヤーの人生が重なり合い同じ相手と対峙する期間も戦略的・確率的に決まるという新しい進化ゲームのモデルを構築。社会を構成する様々な関係が自発的関係であり、誰と関係を持つのか、どんな状況ならそれを継続しどんな時には解消するのかを各自が自由に選べるゲームから、どのような行動様式が安定になるのか、特に短期的にはメリットのない行動は可能であるか、可能ならばそれはどのようなロジックに基づくのか、ゲーム理論から解決策を考える。

著者紹介

奥野(藤原) 正寛 (オクノ(フジワラ) マサヒロ)  
東京生まれ。1969年東京大学経済学部卒業。1974年スタンフォード大学経済大学院Ph.D.取得。現在東京大学名誉教授・公益財団法人アジア福祉教育財団理事長。ミクロ経済学・ゲーム理論・公共経済学を専攻
グレーヴァ 香子 (グレーヴァ タカコ)  
横浜生まれ。1986年慶應義塾大学経済学部首席卒業。1995年スタンフォード大学経営大学院Ph.D.取得。現在慶應義塾大学経済学部教授。ゲーム理論・ミクロ経済学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)