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蛇行河川の謎 谷は海がつくった

出版社名 技術評論社
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-297-15126-3
4-297-15126-X
税込価格 3,740円
頁数・縦 400P 21cm

商品内容

要旨

穿入蛇行はなかった!?地質学者が100年を超す地形学の常識に挑む知の冒険、第3弾!旅の舞台は、インターネットの地理院地図。蛇行する河川に注目し、流域の地形をつぶさに観察。見えてきたのは「川が流れ始めたとき、谷はすでにつくられていた!」という新事実だった。著者の妄想が確信に変わる瞬間、サイエンスの現場を追体験できる科学エンタテインメント。

目次

旅の準備
第1日 錦川の不思議な蛇行
第2日 蛇行河川の置き土産
第3日 環流丘陵の謎
第4日 貫通丘陵の謎
第5日 先行谷の謎
第6日 広瀬川の不思議
第7日 渡良瀬川の不思議
旅のおわりに

出版社・メーカーコメント

「山はどのようにしてつくられたのか」−−地形学における最古にして最大の謎に迫る、知的冒険の第3弾。『分水嶺の謎』『準平原の謎』に続く今回は、いよいよ“山の成因”がテーマです。誰もが一度は見上げ、息を呑んだことのある山。その姿をつくったのは、川による侵食である−−。それは教科書でも、専門書でも、自然を歩いて見た実感としても、広く共有されている常識です。でも、本当にそうなのでしょうか?著者はその「常識」を疑い、静かに問いを差し出します。「川が本当に彫刻家だったのだろうか?」本書は、宗教や信仰の対象でもある山の歴史的・文化的な背景に触れながら、地形学の核心に迫ります。川の流れがつくる渓谷、谷、瀞。私たちが見慣れた風景に、新たな見方の“眼鏡”を提供する一冊です。常識を疑うことは、不安や不快を伴うかもしれません。でも、それは見慣れた眼鏡を一度外し、別の視点を試してみること。合わなければ元に戻せばいい。そんな柔らかな提案のもと、読者は著者とともに“地形の謎解きの旅”へと出発します。山とは何か? 川とは何か?自然の造形美に秘められた謎を、もう一度見つめ直してみませんか。

著者紹介

高橋 雅紀 (タカハシ マサキ)  
1962年、群馬県前橋市生まれ。1990年に東北大学大学院理学研究科博士課程を修了後、日本学術振興会特別研究員および科学技術特別研究員を経たのち、1992年に通商産業省(現経済産業省)工業技術院地質調査所(現産総研)に入所。専門は地質学、テクトニクス、層序学。大学の卒業研究以来、関東地方の地質を調べ日本列島の成り立ちを研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)