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高リスク分野のための機械学習 責任あるAI構築のための実践アプローチ

出版社名 オライリー・ジャパン
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-8144-0127-7
4-8144-0127-2
税込価格 5,720円
頁数・縦 439P 24cm

商品内容

要旨

本書は、機械学習モデルがもたらす重大なリスクを軽減し、責任あるAI運用を実現するための実践ガイドです。特に「高リスク」な意思決定が行われる分野、たとえば生体認証による識別、重要インフラの管理、教育、雇用、公共および民間の必須サービス、法執行、移民および国境管理、刑事司法、そして民主的プロセスなどにおける事例を重視しています。本書は三部構成となっており、第1部では実践的なアプリケーションの観点から主要な問題を論じ、第2部で構造化および非構造化データの観点からトピックをさらに深掘りし、実装上の課題や分析手法を具体的に検討します。第3部では現実世界の高リスクな事例をもとに、成功のための実践的な助言を提示します。説明可能性、安全性、バイアス、プライバシーなどの課題に対し、Pythonベースの実践的ツールを活用した具体的対策を提供し、実務者が主体的にリスクを管理できる指針を提供します。

目次

第1部 AIリスクマネジメントの理論と実践的応用(現代の機械学習におけるリスク管理
解釈可能性と説明可能性
機械学習システムの安全性と性能の検証
機械学習におけるバイアスの管理
機械学習のセキュリティ)
第2部 AIリスクマネジメントの実践(説明可能なブースティング・マシンおよびXGBoostの説明
PyTorchを用いた画像分類器の説明
XGBoostモデルの選択とデバッグ
PyTorch画像分類器のデバッグ
XGBoostによるバイアスのテストと修正
XGBoostのレッドチーム演習)
第3部 結論(高リスクの機械学習で成功する方法)

出版社・メーカーコメント

高リスクな分野での安全なAI運用を実現する!本書は、機械学習が雇用、融資、保釈、セキュリティなどといった高リスクな意思決定の分野において活用されるなか、説明責任・公平性・プライバシーなどの課題にどう取り組むかを明らかにします。アルゴリズムによる差別やデータ漏洩といった実例を踏まえつつ、機械学習の失敗を未然に防ぐための実践的フレームワークを提示します。Pythonの実装例も充実しており、責任あるAIの構築を目指す読者に不可欠な1冊です。

著者紹介

ホール,パトリック (ホール,パトリック)   Hall,Patrick
BNH.AIの主任科学者であり、フォーチュン500企業および最先端のスタートアップ企業に対してAIリスクに関する助言を行っている。また、NISTのAIリスクマネジメント・フレームワーク(AI RMF)を支援する研究にも従事している。さらに、ジョージ・ワシントン大学ビジネススクール意思決定科学学部の客員教員として、データ倫理、ビジネス分析、機械学習の授業を担当している。BNH.AIを共同創設する以前は、H2O.aiにおいて責任あるAIの取り組みを主導し、機械学習における説明可能性およびバイアス軽減を目的とした、世界初の商用アプリケーションの1つを開発した。また、SAS Instituteにおいては、グローバルな顧客対応および研究開発の職務を歴任した。学歴としては、イリノイ大学にて計算化学を学び、ノースカロライナ州立大学のInstitute for Advanced Analyticsを修了している
カーティス,ジェームズ (カーティス,ジェームズ)   Curtis,James
Solea Energyにおける定量的研究者であり、統計的予測を活用して米国の電力網の脱炭素化を推進することに注力している。以前は、金融サービス機関、保険会社、規制当局、医療提供者に対するコンサルタントとして、より公平なAI・機械学習モデルの構築支援に従事していた。コロラド鉱山学校(Colorado School of Mines)にて数学の修士号を取得している
パンディ,パルル (パンディ,パルル)   Pandey,Parul
電気工学のバックグラウンドを持ち、現在はH2O.aiの主任データサイエンティストとして勤務している。それ以前は、Weights & Biases社において機械学習エンジニアとして従事していた。Kaggleのノートブック部門ではグランドマスターの称号を持ち、2019年にはLinkedInにおいてソフトウェア開発分野のトップボイスの1人に選出された。また、データサイエンスおよびソフトウェア開発に関する記事を多数執筆しており、責任あるAIに関連するテーマで、指導、講演、ワークショップ講師としても幅広く活動している
高江洲 勲 (タカエス イサオ)  
三井物産セキュアディレクション株式会社。シニアプロフェッショナル。情報処理安全確保支援士。CISSP。AIセキュリティに着目し、機械学習アルゴリズムの脆弱性に関する研究や、機械学習を用いたセキュリティタスク自動化の研究を行っている。研究成果は、世界的に著名なハッカーカンファレンスであるBlack Hat Arsenal(ASIA、USA、EURO)やDEFCON Demo Labs/AI Village、CODE BLUE、BSides(Tokyo、Singapore)、AVTOKYOなどで発表している。近年はセキュリティ・キャンプ(2019年より講師、また2022年からは講師兼プロデューサーとして参画)に携わるなど、教育にも力を入れている
伊東 道明 (イトウ ミチアキ)  
株式会社ChillStack代表取締役CEO。長年AI×セキュリティ領域の研究に従事し、国際学会IEEE CSPA2018にて最優秀論文賞、IPAセキュリティキャンプ・アワード2018最優秀賞を受賞している。自身が国際セキュリティコンテストでの優勝経験をもち、セキュリティ・キャンプにて講師として人材育成にも携わっている。さまざまな研究開発の経験を経て2018年にChillStackを創業。Forbes 30 U30 Asia 2025 AI部門に選出
園田 道夫 (ソノダ ミチオ)  
情報通信研究機構など所属。サイバーセキュリティの人材育成に長年携わるが、育成されている側だという説もある。得意技はイベントからの育成事業企画。近年もう1つの得意技であるパターン認識と言語化を武器としてさまざまなセキュリティに関わる事象、人材育成に関わる事象の数理モデル化の研究を行っている
北條 孝佳 (ホウジョウ タカヨシ)  
西村あさひ法律事務所・外国法共同事業パートナー弁護士。元警察庁技官としての技術的バックグラウンドを持ち、弁護士として法務を含めた企業などのサイバーセキュリティ全般を取扱い、多数の事案に対応している。国立研究開発法人情報通信研究機構・招へい専門員、埼玉県警察・サーバー犯罪対策技術顧問、徳島県警察・サイバー犯罪対策テクニカルアドバイザー、NPOデジタル・フォレンジック研究会・理事など多数の委員等を務める
石川 太一 (イシカワ タイチ)  
新卒で総合商社に入社し、情報システム部門に配属。ITセキュリティ担当者としてDX案件のセキュリティ支援態勢構築を主導。その一環として、グローバル・グループにおける生成AIガイドラインの作成の展開や、AI×セキュリティ領域のR&Dに取り組む。商社入社的は、米国カーネギーメロン大学大学院でITセキュリティを専攻し、AIアルゴリズムの応用研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)