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南方熊楠の神社合祀反対運動 自然をいかに捉えたか

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2025年10月
ISBNコード 978-4-7664-3051-6
4-7664-3051-4
税込価格 4,400円
頁数・縦 351,4P 20cm

商品内容

要旨

森羅万象すなわち曼陀羅。熊楠はなぜ、神社合祀に抗ったのか―。粘菌の採集から、大日如来が関係する宇宙まで、熊楠の知と信が融合する、壮大な思想的軌跡。

目次

序章 南方熊楠の生涯―神社合祀反対運動とは何だったのか
第1章 明治後期の神社政策―なぜ神社合祀が推進されたのか
第2章 糸田の猿神社とり潰し事件―反対運動の動機は何だったのか
第3章 磯間の猿神社と神楽神社の合祀計画―いまだ見ぬ埋蔵品、古代人の証し
第4章 西ノ谷村における神社合祀への抗議―神社のある風景、神社からの眺望
第5章 神島の保護運動―「自然教育園」としての神島
第6章 寺田寅彦と南方熊楠―科学と神秘思想
第7章 ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキーと南方熊楠の宇宙図
第8章 クモの巣をヒントに描かれた条理図
第9章 森林生態系の保全を訴える熊楠の思想
結論 熊楠は自然をいかに捉えたか―「一者」から「分節」された世界

出版社・メーカーコメント

森羅万象すなわち曼陀羅熊楠はなぜ、神社合祀に抗ったのか−−。粘菌の採集から、大日如来が関係する宇宙まで、熊楠の知と信が融合する、壮大な思想的軌跡。明治後期、国家神道を基盤に進められた神社合祀政策。その時、熊楠はなぜ社叢と祭祀の喪失に激しく抗したのか−−。熊楠の神社合祀反対運動は、たんなる自然保護活動ではなかった。その抵抗の背後にあったのは、森羅万象を曼陀羅と捉える熊楠独自の世界観だった。神社合祀反対運動の全容をあきらかにし、西洋科学と真言密教、神智学を融合させた熊楠の思想の核心に迫る。

著者紹介

橋爪 博幸 (ハシヅメ ヒロユキ)  
1970年、群馬県生まれ。桐生大学短期大学部アート・デザイン学科教授。人間・環境学博士(京都大学)。南方熊楠研究会の機関誌『熊楠研究』編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)