• 本

統計でウソをつく法 数式を使わない統計学入門

ブルーバックス B120

出版社名 講談社
出版年月 1968年7月
ISBNコード 978-4-06-117720-8
4-06-117720-6
税込価格 1,012円
頁数・縦 223P 18cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • だまされないために、だます方法を知ることのすすめ

    タイトルを見ると「眉唾ものか?」と思われるかもしれませんが、初版は1968年、現在85刷りの超ロングセラーです。本書を読めば新聞等で毎日のように見かけるあんな統計やこんな統計を懐疑的な視点から見るようになります(それが良いのか悪いのかは読者次第)。本書によると統計のウソを見破る5つのカギは1.誰がそういっているのか?(統計の出所に注意)、2.どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意)、3.足りないデータはないか?(隠されている資料に注意)4.いっていることが違ってやしないか?(問題のすりかえに注意)5.意味があるかしら?(どこかおかしくないか?)ということらしいですよ。

    (2011年10月22日)

  • 本書は、統計に騙されないための知恵を読者に授けようとして書かれたものであるが、同時に統計というものを知る手がかりとしての意味ももっている。印刷技術や表現方法の発達した現代でも、わざわざ手間をかけて作成される美しい表やグラフには、おおむね何かのウラが隠されているとみてよさそうである。それだけに、本書の意義は初版から38年たった今でも、まったく色あせてみえることはなく、現在77版という数字がそれをよくあらわしているといえよう(かま)

    (2006年3月13日)

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おすすめコメント

だまされないためには、だます方法を知ることだ! かの有名な英国の政治家ディズレーリは言った――ウソには3種類ある。ウソ、みえすいたウソ、そして統計だ――と。確かに私たちが見たり聞いたり読んだりするものに統計が氾濫しているし、「平均」とか「相関関係」とか「トレンド」とか言って数字を見せられ、グラフを示されると、怪しい話も信じたくなる。しかし、統計数字やグラフは、必ずしも示されている通りのものではない。目に見える以上の意味がある場合もあるし、見かけより内容がないかもしれないのである。私たちにとって、統計が読み書きの能力と同じぐらい必要になっている現在、「統計でだまされない」ためには、まず「統計でだます方法」を本書によって知ることが必要なのである!

内容抜粋

本書「訳者あとがき」より

『統計でウソをつく法』とは、いかにもふざけた書名のようである。ところが、彼のネライは、統計もしくは統計学を、ありきたりのメインストリートからではなく、裏街道からはっきりさせてみようというわけである。まともな人間をいくら分析してみても人間の本当の性格はわからないが、どこか狂った人間を分析してこそ本当の人間というものがわかるように。いってみれば、今日は統計万能時代ともいわれる。高価な電子計算機のキイをたたいていれば、そのうちに何か答えがでてくるだろうとか、頭から平均値や比率を信じてしまったり、グラフはすべてを語るものと盲信したりする人々のなんと多いことであろうか!この本は、こういう人々に本当の統計の使い方を教えてくれるだろう。