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反=日本語論

ちくま学芸文庫 ハ1−5

出版社名 筑摩書房
出版年月 2009年7月
ISBNコード 978-4-480-09224-3
4-480-09224-2
税込価格 1,430円
頁数・縦 340P 15cm

商品内容

要旨

フランス文学者の著者、フランス語を母国語とする夫人、日仏両語で育つ令息。そして三人が出会う言語的摩擦と葛藤のかずかず。著者はそこに、西欧と日本との比較文明論や、適度や均衡点などを見出そうとするのではない。言葉とともに生きることの息苦しさと苛立ちに対峙し、言語学論理を援用しつつ、深遠なる言葉の限界領域に直接的な眼差しを向ける。それは、「正しく美しい日本語」といった抽象的虚構を追い求める従来の「日本語論」に対して、根源的な意義申し立てを行うことでもある。

目次

序章 パスカルにさからって
1 滑稽さの彼岸に(歓待の掟
人の名前について ほか)
2 「あなた」を読む(S/Zの悲劇
シルバーシートの青い鳥 ほか)
3 文字と革命(萌野と空蝉
海王星の不条理 ほか)
終章 わが生涯の輝ける日

著者紹介

蓮實 重彦 (ハスミ シゲヒコ)  
1936年東京生まれ。60年東京大学仏文学科卒業。同大学大学院人文研究科仏文学専攻修了。65年パリ大学大学院より博士号取得。東京大学教養学部教授(表象文化論)、東京大学総長を歴任。東京大学名誉教授。仏文学にとどまらず、映画、現代思想、日本文学など多方面で精力的な評論活動を展開し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)