モノになって、大切な人のそばにいられるとしたら。
この世に未練はありませんか。死んでしまったあなたのもとに「とりつくしま係」がやってきて問いかけます。もし心残りがあるならば、無機物(モノ)であればとりついて、この世に残ることができますよ…。母は息子のロージンに、娘は母の補聴器に、恋人のマグカップに。見ているだけ、自分で動いたり、声を出したりすることはできない様々なモノにとりついた人々の、切なくてほろ苦い、そして少しおかしみのある短編小説集。読み終わると大切な人に会いたくなる、やさしい物語です。 |
商品内容
要旨 |
死んだあなたに、「とりつくしま係」が問いかける。この世に未練はありませんか。あるなら、なにかモノになって戻ることができますよ、と。そうして母は息子のロージンバッグに、娘は母の補聴器に、夫は妻の日記になった…。すでに失われた人生が凝縮してフラッシュバックのように現れ、切なさと温かさと哀しみ、そして少しのおかしみが滲み出る、珠玉の短篇小説集。 |
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