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全集編者の読むニーチェ グロイダー版全集編纂の道程

出版社名 未知谷
出版年月 2012年2月
ISBNコード 978-4-89642-365-5
4-89642-365-8
税込価格 6,600円
頁数・縦 394P 20cm

商品内容

要旨

ナチスに利用されたニーチェ、妹エリーザベトによる私物化…。著者モンティナーリらのイタリア語訳の計画は、ねじ曲げられた全集原本を前に、急遽、自分たちで全集を編む方針へと変更された。多様に解釈されるがゆえに利用されたニーチェを、遺稿の精査から始まる歴史的、文献学的な手法でニーチェ自身にとり戻す。寄稿文、講演による大仕事の顛末とその成果。

目次

第1章 ニーチェを読む
第2章 ニーチェ諸著作の新批判的全集
第3章 一八七五年から一八七九年までのニーチェの幼少期の思い出
第4章 百年前のニーチェとヴァーグナー
第5章 啓蒙主義と革命―ニーチェと後期ゲーテ
第6章 「認識の情熱」としてのニーチェの哲学
第7章 『ツァラトゥストラはこう語った』以前のツァラトゥストラ
第8章 一八八五年から一八八八年までのニーチェの遺稿もしくはテキスト批判と力への意志
第9章 ニーチェの『この人を見よ』の新しい段落
第10章 アルフレート・ボイムラーとジェルジ・ルカーチの狭間にいるニーチェ

著者紹介

モンティナーリ,マッツィーノ (モンティナーリ,マッツィーノ)   Montinari,Mazzino
1928‐1986。イタリアのニーチェ研究家、フィレンツェ大学とピサ大学教授を歴任。第二次大戦後イタリア共産党に入党したが、本書を読めば解る通り、イデオロギー的、教条主義的思考とは無縁な学者。ナチス時代の国家社会主義的にして狭隘な民族主義的ニーチェ像を厳しく批判すると同時に、右翼的ニーチェ像を前提とした左翼側からのイデオロギー的、教条主義的ニーチェ批判・解釈をも文献学的な論証に基づく根拠から批判する
眞田 収一郎 (サナダ シュウイチロウ)  
昭和15年東京都に生まれる。慶應義塾大学文学部卒(哲学専攻)。主に九州大学と日本大学で教鞭を執る。現在、ニーチェを中心にした翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)