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「3・11」後の技術と人間 技術的理性への問い

世界思想社現代哲学叢書

出版社名 世界思想社
出版年月 2014年3月
ISBNコード 978-4-7907-1611-2
4-7907-1611-2
税込価格 2,090円
頁数・縦 234,7P 19cm

商品内容

要旨

「3・11」大震災は哲学に何を突きつけたか。大震災は、日本に張りめぐらされた権力構成体=「原発ペンタゴン」を明るみに出したが、これを機に哲学が問うべきは、近代において理性が、技術・テクノロジーに依存する「技術的理性」に変貌したという事実である。本書は、原発をはじめとする技術問題を俎上に載せて「技術的理性」の諸特質について論じ、その変革可能性を考察する。

目次

第1章 技術的理性とは何か(目的と適合性―技術的理性は目的に対する手段の発見に関心をもつ
自然の支配―制御可能性への過信
人間の支配―人間に対する無関心 ほか)
第2章 「3・11」原発事故と技術的理性(電気エネルギーの獲得と原発採用―技術的理性と原発ペンタゴン
自然現象の予測・制御可能性への過信―技術的理性は放射性物質の核分裂過程さえ制御可能と見る
津波と被害予想の軽視―「科学的データ」への不当な固執 ほか)
第3章 「3・11」後の技術―技術的理性を超えて(技術使用の正義論―人格主義的正義原理
いかにして技術的理性は変革しうるのか)

著者紹介

杉田 聡 (スギタ サトシ)  
1953年埼玉県に生まれる。1984年北海道大学大学院文学研究科博士後期課程(哲学専攻)単位修得満期退学。1984年北海道大学文学部(哲学科倫理学講座)助手、’87年、帯広畜産大学講師、’89年、同助教授を経て、帯広畜産大学教授(哲学・思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)