〈魔界都市“新宿”〉でミスコン！　審査員はせつら&メフィスト!?　優勝賞品は2人の口づけ！　ヒーローコンビの魅力を満載した書下ろし！　〈著者のことば〉　美人コンテストというのを私は見たことがない。それを書くという無謀な挑戦を思いついたのは、世にも美しい二人の魔人の「美」を再確認したいと思ったからだろう。なぜ、だろうなのかというと、今もはっきりしないからである。この魔人たちに、女性美を競う競技がどう映るか、ご覧下さい。生者と死者、そして人外の者までが混沌（カオス）を成す〈魔界都市“新宿”〉で、美人コンテスト開催が決定した。賞品は美しき二人の魔人の口づけ。〈区民〉たちはキスを求めてエステ、整形に殺到、街はたちまち阿鼻叫喚（あびきょうかん）の坩堝（るつぼ）と化した！　折しも、秋（あき）せつらが人捜しを依頼されたタレント志望の多良子（たらこ）と、メフィスト病院を追放された悪徳外科医末次（すえつぐ）の存在が、ミスコン騒動と奇妙な交錯を始める。人と妖物の“美”への飽（あ）くなき欲望が招く殺戮（さつりく）の嵐。栄冠を決するは、せつらとメフィスト。前代未聞の妖宴の結末は？　書下ろし！