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変革期イスラーム社会の宗教と紛争

出版社名 明石書店
出版年月 2016年3月
ISBNコード 978-4-7503-4329-7
4-7503-4329-3
税込価格 3,080円
頁数・縦 410P 20cm

商品内容

目次

1 宗教と紛争(崩れゆく世界―イスラームの将来
ジハードとは何か―クルアーンの教義と過激派組織の論理
宣教の書としての『クルアーン』とイスラーム法解釈の構造)
2 混迷のイスラーム社会(パレスチナ/イスラエルにおける政治と宗教―二〇一五年アル・アクサー・モスク事件をめぐって
テロリズムとジェンダー―「イスラーム国」の出現と女性の役割)
3 現代シーア派の特徴(現代ドゥルーズ派の自己表象
十二イマーム・シーア派は何を祈るのか
イスラームにおける生殖補助医療―シーア派を中心に)
4 故郷を離れて(米国におけるイスラーム―「イスラーム嫌悪症」と反シャリーア運動
フランス・ムスリム移民たちの活動―パリ郊外でのモスク建設計画からみる地域と人びと
イスラーム世界のマイノリティ―コプト・キリスト教徒のディアスポラ)
5 イスラーム社会の将来を信じて(イスラーム社会とジェンダー―マグリブ女性の事例を中心に
エジプト公教育の苦悩―「植民地」支配から教育格差まで
神の教えとムスリムたちの社会―エジプト・ミニア市とインドネシア・ガルット市における教育現場から
パレスチナ文化復興運動―タウフィーク・カナアーンの民衆信仰研究
利子なし銀行の発展と実態―ヨルダンにおけるイスラーム金融の行方)

出版社・メーカーコメント

現代の宗教と社会の関係は、社会変動や近代化、復古運動、グローバリズムに対応して多様化している。特に精神性と社会性が不可分なイスラームにおいては、信仰生活と社会生活を切り離すことはできず、国家や民族にアイデンティティや存在の意味を与える宗教体系である「市民宗教」としての側面が現れている。本書では、これまで十分に研究されてこなかったイスラーム社会の「市民宗教」としての役割について中東・アジア・欧米各国で現地調査をおこない、民主化と同時に過激なイスラーム運動を引き起こしたイスラーム社会の変革の現状と背景を宗教学的に考察する。

著者紹介

塩尻 和子 (シオジリ カズコ)  
1944年、岡山市生まれ。東京大学大学院人文社会科学研究科博士課程単位取得退学(博士(文学)東京大学)。筑波大学教授、同大北アフリカ研究センター長、同大理事・副学長(国際担当)を経て、東京国際大学特命教授、同大国際交流研究所・所長、筑波大学名誉教授。専門分野はイスラーム神学思想、比較宗教学、宗教間対話、中東地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)