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顕如 信長も恐れた「本願寺」宗主の実像

出版社名 宮帯出版社
出版年月 2016年6月
ISBNコード 978-4-8016-0044-7
4-8016-0044-1
税込価格 3,850円
頁数・縦 330P 図版22P 22cm

出版社・メーカーコメント

信長の前に立ち塞がり戦い続けた宗主の苦悩!乱世にありながら最盛期の本願寺を率いた宗主? 顕如は、ついに織田信長に戦いを挑むことになる。法流断絶の危機、崩壊する信長包囲網、嫡子? 教如との確執など、その誕生から没後まで、様々な角度から光をあて実像に迫る待望の論文集。顕如は、戦国・安土桃山時代を生きた、本願寺の11代宗主である。それまでの歴代がなしえなかった門跡成を果たし、教団の最盛期を現出する一方、室町幕府や各地の戦国大名への対応に苦心した人物である。なかでも織田信長とは、10年にわたる「石山合戦」を戦ったことで知られる。天下人たる信長にとってさえ、本願寺そして門徒による一向一揆は、大いなる脅威であった。しかし、その「石山合戦」の講和をめぐっては、勅命による講和を結ぶことによって法流を守ろうとする顕如と、あくまで籠城抗戦を主張する嫡子・教如とが対立する事態になる。この確執がついには後の本願寺東西分立の遠因となるのである。本書では、そのような顕如について、若年時から当時の政局、公家社会あるいは豊臣政権下における本願寺の地位、さらには後世の演劇における表現に至るまで、さまざまな視点から検証している。もちろん「石山合戦」については、重要な役割を果たした雑賀衆の動向や、家臣団の動きを始め、講和前後の教如との関係性などに様々な角度から光を当てている。各分野の第一人者による、最新の研究成果といえる14本の論文を収録する。戦乱の世の習いとして、栄光と苦悩にみちた波乱万丈の生涯をおくった顕如。多様なアプローチがその生涯に光をあて、さらには戦国・安土桃山という変革の時代の様相をも浮き彫りにする。