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昭和二十年 第13巻

さつま芋の恩恵

草思社文庫 と2−17

出版社名 草思社
出版年月 2016年10月
ISBNコード 978-4-7942-2232-9
4-7942-2232-7
税込価格 1,650円
頁数・縦 422P 16cm
シリーズ名 昭和二十年

商品内容

要旨

七月一日、高松宮は高輪邸のさつまいも畑の草取りに余念がない。柳田国男、岡本潤も同じだ。南太平洋の島々に取り残された兵士たちの飢えを救ったのもさつまいもだ。沖縄戦は最後の訣別電報が届いて終わった。トルーマンはなぜかソ連の対日参戦の日付を知りたがっている。木戸は「一大貧乏籤」という言葉を使って自己保身を図ろうとしている。未完の最終巻。

目次

第38章 さつま芋の恩恵(七月一日)(七月一日、さつま芋畑で高松宮はなにを考えるのか
昨十九年七月七日に高松宮は木戸を面詰した
(註)「対米英決意なきは勿論対米英戦争準備の字句も抹殺」 ほか)
第39章 天皇、東郷茂徳、米ソの動き(七月一日)(紅葉山を登りながら天皇はなにを考えるのか
昨年六月、高木惣吉は「C.P.を戴く時」と書いた
四月、天皇は「責任をとって辞めない」と言った ほか)
第40章 木戸「一大貧乏籤」の虚構(七月二日)(未明の空襲、罹災者二十四万人、焼死者三千二百人
「其の信念的意見が那辺にありや」と問う富田健治
木戸幸一と田中新一、この二人がいて ほか)

おすすめコメント

7月初頭の日本。市民から南太平洋の兵士たちの食糧事情とさつま芋栽培、ビルマからの撤退戦、地方都市への空襲、対ソ和平交渉の進捗など。著者急逝のため未完完結。

著者紹介

鳥居 民 (トリイ タミ)  
1928年(昭和3年)、東京牛込に生まれ、横浜に育つ。水産講習所を経て台湾政治大学へ留学。台湾独立運動に関わる。現代中国史、日本近現代史研究家。2013年1月急逝。享年八十四(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)