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エスの系譜 沈黙の西洋思想史

講談社学術文庫 2385

出版社名 講談社
出版年月 2016年10月
ISBNコード 978-4-06-292385-9
4-06-292385-8
税込価格 1,463円
頁数・縦 333P 15cm

商品内容

要旨

「考える」あるいは「思う」という事象に主語はあるのか。「思われること」は本当に「私に思われ」ているのか。この問いに対する哲学者たちの近代以降の悪戦苦闘。ニーチェやフロイト、シェリングやフィヒテは、沈黙する「エス=それ」の淵源を見出したのか。「人」「言語」あるいは「普遍的なもの」とも呼ばれるものを巡る探求史。

目次

プロローグ―エスを奪い合う者たち
第1章 エスの問題圏
第2章 エスの淵源を求めて
第3章 変貌するエス
第4章 エスへの抵抗
エピローグ―「エスの系譜」のゆくえ

おすすめコメント

「なぜか分からないがそうしてしまった」、「まるで自分ではない何かにやらされているようだった」……。こうした話は作家や芸術家の創作についてよく聞かれるが、日常の中にも同様の経験があるのは誰もが知っていることだろう。みずからの行動の原動力だったことは明らかなのに、それが何なのかは明言できないもの。その得体の知れない力を示すために着目されたのが、ドイツ語の代名詞「es(エス)」だった。

著者紹介

互 盛央 (タガイ モリオ)  
1972年、東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。言語論・思想史。現在、講談社勤務。著書に『フェルディナン・ド・ソシュール』(作品社。和辻哲郎文化賞、渋沢・クローデル賞)、『言語起源論の系譜』(講談社。サントリー学芸賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)