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天使の恥部

白水uブックス 208 海外小説永遠の本棚

出版社名 白水社
出版年月 2017年1月
ISBNコード 978-4-560-72131-5
4-560-72131-9
税込価格 2,090円
頁数・縦 360P 18cm

商品内容

要旨

ウィーン近郊の島の屋敷に囲われた世界一の美女。映画スターの彼女には秘密があった。死者との契約により、三十歳になると他人の思考が読めるようになるというのだ…。地軸変動後の未来都市、性的治療部で働く女性W218はある日理想の男性と出会う…。メキシコシティ、病院のベッドでアナは語る、社会について、愛について…。過去・現在・未来で繰り返される女たちの運命の物語を、メロドラマやスパイ小説、SFなど、さまざまなスタイルと声を駆使して描く。

おすすめコメント

過去・現在・未来、繰り返す哀しい愛の物語 ウィーン近郊の楽園のような島に軍需産業王の夫によって閉じ込められた世界一の美女。映画スターの彼女には出生にまつわる秘密があった。死者との契約により、30歳になった時から他人の思考が読めるようになるというのだ……。地軸変動により気候が激変、多くの土地が水没した未来の地球。性的治療部で働く女性W218はある日理想の男と出会う。隣国からやってきたその男と、彼女は夢のような一夜を過ごすが、男にはある目的があった……。1975年のメキシコシティ、病院のベッドでアナは語る。アルゼンチンでの過去の生活、政治について、男性至上主義(マチスモ)について、愛について……。過去・現在・未来で繰り返される、女たちの哀しい愛と数奇な運命の物語を、メロドラマやスパイ小説、SFなど、さまざまなスタイルと声を駆使して描き、新境地を切り開いたプイグの傑作。改訳決定版。

著者紹介

プイグ,マヌエル (プイグ,マヌエル)   Puig,Manuel
1932年、ブエノスアイレス州ヘネラル・ビジェーガスで生まれ、映画館に入り浸りの少年時代を過ごす。ブエノスアイレスの大学を卒業後、1956年にイタリアへ留学し、映画監督・脚本家への道を模索するが挫折。1963年、ニューヨークへ移って書きあげた長篇『リタ・ヘイワースの背信』を1968年に出版し、注目を集める。アルゼンチン帰国後に発表した『赤い唇』(69)はベストセラーとなったが、1973年の『ブエノスアイレス事件』が政府によって発禁処分となり、また極右ペロニスタのテロリスト集団トリプレAの脅迫もあって、同年末、メキシコへ亡命。1990年、メキシコで死去
安藤 哲行 (アンドウ テツユキ)  
1948年岐阜県生まれ。神戸市外国語大学外国語研究科修士課程修了。ラテンアメリカ文学研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)