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日系ブラジル人芸術と〈食人〉の思想 創造と共生の軌跡を追う

出版社名 三元社
出版年月 2017年3月
ISBNコード 978-4-88303-424-6
4-88303-424-0
税込価格 4,620円
頁数・縦 179,53,10P 22cm

商品内容

要旨

ブラジル芸術を語る上で欠くことのできない日系人画家の存在。移民から百余年、日本ではあまり知られていない彼らの生と創造の有り様を、ブラジルという土壌に通底する「食人主義」概念―他者を食らう―に照らして辿る。日系コミュニティ内にとどまらず、ブラジル近代芸術の潮流をコンテクストに据えた、かつてない論考。オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』全文初訳掲載。

目次

第1章 戦後の日系人画家たち(日系人画家、大舞台へ
戦後ブラジルの日系人画家たちの潮流)
第2章 ブラジルの日系芸術家の歴史的・文化的背景(日本人移民と、日系人社会の文化形成
聖美会
藤田嗣治の訪伯)
第3章 二〇世紀ブラジル芸術の政治的背景と日系人画家たち―戦後を中心に(政治的変遷と芸術
ブラジルの幾何学的抽象とアンフォルメル
“場違いの思想”とブラジル・日本、そして日系人
日本人移民以外から持ち込まれた「日本」)
第4章 ブラジルという土壌(モデルニスモの誕生
通底概念「食人主義(アントロポファジスモ)」
日系人芸術と“食人”)

著者紹介

都留ドゥヴォー 恵美里 (ツルドゥヴォー エミリ)  
1984年、京都生まれ。京都、パリ(フランス)で育つ。同志社大学文学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科前期博士課程でブラジルのモダニズム芸術について研究。前期博士課程修了後、パリのINALCO(国立東洋言語文化大学)で「外国語としてのフランス語教育」の学士号取得。京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程で日系人の芸術に焦点を当て、ブラジル芸術の研究を再開。サンパウロ大学ECA(コミュニケーション・芸術科)での研究を経て、京都大学大学院博士課程修了、博士(人間・環境学)。現在、フランス語講師。論文に「日系芸術家の独自性と同化:聖美会を中心に」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)