• 本

文士の食卓

中公文庫 う30−3

出版社名 中央公論新社
出版年月 2018年3月
ISBNコード 978-4-12-206538-3
4-12-206538-0
税込価格 792円
頁数・縦 223P 16cm

商品内容

要旨

胃痛に苦しみながらも、油っこい料理を好んだ漱石、煎餅に柿十個、うどん八杯を一度に食べた「食欲の鬼」子規、泉鏡花邸で供される極上のほうじ茶、お汁粉を愛した芥川龍之介…。作品からはうかがい知れない食いしん坊文子たちの生身の食欲を、家族、友人、弟子たちが愛惜を込めて綴る。食の雑誌から丹念に収集した二十七のエッセイ。

目次

父の食膳(森於菟)
子規と漱石と(夏目伸六)
食いしんぼう“子規”(和田茂樹)
父の好物(夏目伸六)
一匙の葡萄酒(夏目伸六)
祖父・漱石の食卓(半藤末利子)
蝦の天麩羅(夏目伸六)
豊隆さんと岩波さん(夏目伸六)
父・小波の食べもの(巖谷大四)
食いしん坊(小島政二郎)〔ほか〕

おすすめコメント

「こんな苦痛を我慢しなくてはならない世界は嘘の世界ではないか。本当はこんな苦しい思いをしないでも、いくらでも楽に生きていける世界があるのではないか」と胃痛をかこちながらも欲望を抑えきれず、そば饅頭をつまんだ漱石、煎餅に柿十個、うどん八杯食べた「食欲の鬼」子規、お汁粉をこよなく愛した芥川龍之介、災難よけに毎朝梅干しを食べた泉鏡花、その日の献立が変わると不機嫌になった谷崎潤一郎……。文学作品からはうかがい知れない食いしん坊文士たちの生身の食欲を、家族、友人、弟子たちが愛惜を込めて綴るエッセイ集。

著者紹介

浦西 和彦 (ウラニシ カズヒコ)  
1964年、関西大学文学部国文科卒業、86年、『日本プロレタリア文学の研究』で文学博士。著書・編著書多数。関西大学名誉教授。2014年、大阪市民表彰文化功労賞。17年11月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)