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絆の音楽性 つながりの基盤を求めて

出版社名 音楽之友社
出版年月 2018年4月
ISBNコード 978-4-276-13909-1
4-276-13909-0
税込価格 17,600円
頁数・縦 636P 26cm

商品内容

要旨

人は生まれながらにして「音楽的」である―マロックとトレヴァーセンが創出した「コミュニカティヴ・ミュージカリティ(絆の音楽性)」をキーコンセプトに、発達心理学や行動科学、文化人類学、言語学、脳科学、認知神経科学、教育学、療法や演奏の実践研究を含む幅広い分野の研究者が、過去数十年にわたる先行研究の意義を跡づけ、最新の科学的知見を読み解き、新たな課題への示唆を与えた記念碑的著作。人が人であること、人と人のつながりの基盤を求めて、日々実践研究に取り組むすべての人へ贈る―原著者による日本語版まえがき、訳者陣による巻末参考資料、詳細な原書項目索引を備えた、待望の日本語訳登場!

目次

音楽性:生きることの生気と意味の交流
第1部 音楽性の起源と精神生物学(根、葉、花、または幹:音楽の起源と適応的機能について
音楽と人間形成―認知記号論の視点から(想像的仮説の探究) ほか)
第2部 乳児期における音楽性(乳児のリズム:音楽的コンパニオンシップの表現
情動と意味を共有する声:スコットランドと日本における幼い乳児とその母親 ほか)
第3部 音楽性と癒し(紛争中・紛争後の地域の子どもたちのための音楽:精神生物学的アプローチ
コミュニカティヴ・ミュージカリティとコラボレイティヴ・ミュージキングのはざまで:コミュニティ音楽療法からの展望 ほか)
第4部 子どもの学びにおける音楽性(話すことと聴くことにおける音楽性:学びの環境としての教室談話の鍵
子どもの音楽性と音楽学習にみる自発性 ほか)
第5部 演奏行為における音楽性(音楽に揺さぶられる身体:儀式上の儀礼と一体化した時間芸術
音楽リズムの時間生物学に向けて ほか)
参考資料

著者紹介

マロック,スティーヴン (マロック,スティーヴン)   Malloch,Stephen
西シドニー大学MARCS聴覚研究所(オーストラリア)。現在はMARCSの補助研究員。ヴァイオリン奏者として教育を受けた後、音楽理論と音楽分析を学び、作曲における音色の構造的役割について研究した。博士号取得後の研究は、とくに乳児のコミュニケーションや音楽療法や産後鬱などのノンバーバル・コミュニケーションにおける音楽性に関する心理学分野に中心を置いている。変化の時期に組織と個々人を支援する専門家である。研究の情報源は自身の学術研究と指導実践とカウンセリングと思索である
トレヴァーセン,コルウィン (トレヴァーセン,コルウィン)   Trevarthen,Colwyn
エディンバラ大学(スコットランド)。エディンバラ大学児童心理学および精神生物学名誉教授。カリフォルニア工科大学でロジャー・スペリーに師事し、意識の大脳システムと運動を支える視覚調整に関する研究で精神生物学の博士号を取得。その後、ハーヴァード大学認知研究センターにて研究員としてジェローム・ブルーナーに師事し、乳児研究を開始した。出版物の分野は、神経心理学、脳の発達、乳児のコミュニケーション、子どもの学習と情動的健康と多岐にわたる。文化学習への生来的動機、自閉症などの障害や鬱病について研究している
根ケ山 光一 (ネガヤマ コウイチ)  
早稲田大学人間科学学術院教授:発達行動学
今川 恭子 (イマガワ キョウコ)  
聖心女子大学文学部教授:音楽教育学、音楽学
蒲谷 槇介 (カバヤ シンスケ)  
愛知淑徳大学心理学部講師:発達心理学
志村 洋子 (シムラ ヨウコ)  
埼玉大学名誉教授、同志社大学赤ちゃん学研究センター嘱託研究員:乳幼児音楽教育学
羽石 英里 (ハネイシ エリ)  
昭和音楽大学音楽学部教授:音楽療法
丸山 慎 (マルヤマ シン)  
駒澤女子大学人文学部准教授:身体性認知科学、生態心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)