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隠れたる事実明治裏面史

講談社文芸文庫 いZ1

出版社名 講談社
出版年月 2018年9月
ISBNコード 978-4-06-512927-2
4-06-512927-3
税込価格 2,640円
頁数・縦 555P 16cm
シリーズ名 隠れたる事実明治裏面史

商品内容

要旨

かつて歴史とは、説き去り説き来たるものとしてあった。横浜生まれの自由民権の闘士がその抜群の話術を駆使し、無念にも散っていった有為の漢たちの志と怒りを語り、いつしか時代に取り残されてしまった者の悲しみを嘆じ、いま幅を利かせる顕官の人物と過去の行状を暴くとき、人びとはまったく別の相貌を帯びた維新の姿を知った。薩長中心の見かたから一線を画す、史談史論の雄篇。

目次

徳川幕府の覆滅
遷都の建議
明治政府の樹立
賀陽宮の陰謀
江藤井上予算問題の大衝突
山縣有朋と山城屋事件
長州藩と三谷三九郎
明治初年の暗殺三件
雲井龍雄の陰謀
廃藩置県の断行
尾去沢銅山の強奪
岩倉の洋行と留守内閣
横浜の奴隷解放事件
征韓論の真相
民選議院設立の建白
赤坂喰違の凶変
台湾征伐の内情
江藤新平の挙兵
大阪会議と木戸の再入閣
長州萩の内乱
熊本の神風連
東京の思案橋事件

おすすめコメント

講釈師にして政治家の伊藤痴遊が巧みな文辞で説く、明治維新の光と影。新政府の基盤が固まるまでに、いったいなにがあったのか?

著者紹介

伊藤 痴遊 (イトウ チユウ)  
1867・3・20~1938・9・25。講談師、政治家。旧姓は井上、本名仁太郎。横浜に生まれる。1881年、自由党に入党し、星亨門下の壮士として活躍する。加波山事件、静岡事件などに関係し処罰されたこともある。1887年からは双木舎痴遊と号して政治講談を創始(のち伊藤と改める)。卓越した話術で幕末維新の激動や政財界の裏話、人物譚などを巧みに談じて名声を得た。一方、東京府会議員などを歴任、1928年の最初の普通選挙で当選し、代議士となる(当選2回)。終生、話芸の向上発展に尽くし、話術倶楽部を創設、『痴遊雑誌』を創刊した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)